思えば初めてスティーヴン・キングを読んだ 『短編画廊』

 

「絵から生まれた17の物語」である。「絵」とはなにか。この本に置いてはすばらしいエドワード・ホッパーの絵、ということになる。いろいろな作家が、ホッパーのすばらしい絵画からインスピレーションを得て、物語を綴る。おもしろい企画であり、本だと思った。思ったが、結局、すべて読みきることはできなかった。なんかそういう気分ってのはあるじゃないか。あるいは、おれのエドワード・ホッパー観とは違う、みたいなところも無いわけではなく。

で、スティーヴン・キングだ。おれは今までスティーヴン・キングの作品を読んだことがなかった……と思う。スティーヴン・キング原作の映画は見たことがあると思うが、たぶん、読んでない。

で、このアンソロジーにキング作品があった。ホッパーの『ROOM IN NEW YORK』を題材にして、「音楽室」というホラー的なものを書いている。さすがにうまいと思った。これがスティーヴン・キングか、と思った。まあ、でも、すごくスティーヴン・キング読みたいな、と思ったわけではない。

ほか、読んだところではすばらしい『NIGHTHAWKS』を題材にしたマイクル・コナリー、『ELEVEN A. M.』を題材にしたジョイス・キャロル・オーツなどがよかった。

でもまあ、なんかこう、物語をつけられてしまうと(短編だとしても)、おれのエドワード・ホッパーとは違うんだよな、というところが出てきてしまうのも確かなものだ。それでも、アメリカの作家たちがホッパーの複製画を飾っているというのは、いいなと思った。そこにはなんらかのアメリカの生活というものがあり、歴史があるのだろう。おれは死ぬまでに一度『ナイトホークス』を見たいと思っている。とはいえ、外国に行くことはできないだろうから、上野あたりに来てほしいと願うばかりだ。

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……もしもおれにこの短編集の依頼がきたらこんなことになっていた。

「あら、このスルメおいしいわ」 「へい、北海道産のいいもんですから」 「大将、麦焼酎のロック、おかわり」