現役引退後に楽しそうな人ベスト3

アスリートをはじめとした競技者は、一般的にいってデスクワークのサラリーマンなどよりも実働期間が短い。ちょっとおっさんになるくらいまで生きていると、その現役時代と引退後を知ることになる。自分が歳をとればとるほどそうなる。あの若造選手が、今はコーチか、みたいなことにもなる。

ただ、引退後の人生がみな恵まれたものではない。現役時代の栄光との落差が語られる人も多い。最悪の場合、命を絶ってしまう例だってある。

そんななかで、「この人はなんか楽しそうにやってるなー」というのを見るのは、わりと悪くない気持ちになる。べつにベスト3にする必要はないけれど、なんとなくベスト3。

 

安藤勝己

安藤勝己 - Wikipedia

競馬ファンならご存知で、競馬ファンでないならあまりご存知ではないかもしれない。それでも、地方競馬から(競馬を知らなければ「え、地方競馬って?」ということにもなるだろうが)、中央競馬JRA)への道を開き、本当にバカスカG1を勝った。日本ダービーも勝った。アンカツは本当に勝負強い騎手だった。

して、引退後、調教師などで競馬の世界に残ることはなかった。競馬評論家になった。この、競馬評論家・安藤勝己というのが、なんというのか自然体で、競馬を楽しそうに語り、なおかつ説得力がある。おれは安藤勝己のG1見解が載る木曜日の東スポを買うし、競馬ラボ関係の動画を見たりする。なぜか愛犬と一緒に予想を語るその姿は、なんか楽しそうだ。眼鏡もおしゃれだ。なんかいいなあ、と思うのだ。

 

佐々木主浩

佐々木主浩 - Wikipedia

いわずと知れた大魔神である。野球を知らない人でも名前を知っているかもしれない。その圧倒的なフォークボールで日本のみならずメジャーリーグでも活躍した。野球殿堂入りの守護神だ。

引退後はというと、コーチ、監督にはならず(いずれなるかもしれないけれど)、野球評論家になるのだが、やはり競馬ファンとしては「プロ馬主」という印象が強い。持ち馬はあまり多くないが、よく走ることよく走ること。やっぱり「もっている」人なんだな、という印象。それで、競馬番組なんかにも出てきて、楽しそうに馬券を買っている。と、ちょっとスポーツ新聞のサイトなんかを読んでみたら、横浜でタコとか釣ってる。すごいよな。

横浜・本牧 東京湾マダコ対決 大魔神VS松本アナ 勝つのはどっちだ - 釣り : 日刊スポーツ

終了30分前、大魔神は確信した。「ここはいるよ」。オモリ40号やエギが底をたたく感覚からきつい根があり、大ダコはその間に隠れていると読んだ。誘ってすぐ、サオがしなった。エギを抱えて上がってきたのは、2キロの良型だった。「さすが、クローザー」。パートナーの唯ちゃんからも声が掛かった。

ちなみにおれは釣りを知らないので、この記事に書かれていることはぜんぜんわからなかった。エギってなに?

 

前田智徳

前田智徳 - Wikipedia

孤高の天才打者、前田智徳。おれは前田が心配だった。諦念と悲壮感を漂わせる現役晩年。カープファンから神と讃えられつつも、どこか暗い陰を背負った神であった。「引退したら、榎本喜八のようになってしまうのではないか」とすら思っていた。

三十億年のバッティング『打撃の神髄 榎本喜八伝』を読む - 関内関外日記

が、引退してみたらどうだろう。やはりコーチにはならず、評論家になった。テレビ朝日に出るようになった。そこにいたのは、スイーツ大好きおじさんの前田だった。こんなに明るかったのか、と思った。

とはいえ、現役時代からちょっとそういう感じであることは耳に挟んだりもしていた。広島の現地ファンいわく、オフのゴルフ番組とかでは明るい。むしろ暗いのは緒方孝市だ、と。ネットで書き込みを読んでいただけだから、実際のところは知らなかった。

して、その解き放たれた前田、ゴルフで活躍しているという。……というのをさっき報道ステーションで知って、このエントリーを書こうかなと思ったのだが。

元カープ前田智徳が日本アマゴルフ出場権獲得 「うそでしょ」(中国新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

ゴルフの中国アマチュア選手権は18日、山口県下関市の下関GC(7002ヤード、パー72)で決勝ラウンドがあった。4位で出た元広島東洋カープ前田智徳(鷹の巣)は74で回り、通算2オーバー、218で4位のままフィニッシュ。上位11人に与えられる日本アマチュア選手権の出場権を初めて獲得した。

おれはゴルフを知らないのでこれがどのくらいすごいのかわからないのだけれど、若いアマチュア選手に混じっての大健闘ということらしい。バッティングの天才が必ずしもゴルフに向いているわけではないだろうが、どこかしら相通じるものがあるのかもしれない。これについて、テレビで前田は大照れだったが、日本アマチュア選手権での健闘にも期待したい。

 

……と、ほかにも加藤一二三とか、とりあげたい人はいるけど、とりあえず三人。野球なら野球で、コーチやスタッフとして充実している人、あるいは他業種で活躍しているもたくさんいるだろうけど、とりあえず見かける人、ということで。

まあそもそも人生というものは生まれてから死ぬまで現役であって、区切るのはどうかという話もあるかと思うがまあいいや。楽しそうでいいよな、というか、ここまでくると羨ましいという気持ちすらわかない人たちの話でした。以上。