さらば、偉大なるワンプラトン

http://www.chugoku-np.co.jp/Carp/Cw200610170050.html

「僕はカープが大好きです。歴代監督、コーチ、チームメート…。何よりファンの皆さんが大好きです」

 RCCのネット中継を聞いた俺は、この浅井樹の引退の模様を少しでも見たいと思い、各局ニュース番組を梯子した。ところがどうしたことか、広島で取り上げられるのは九回のツーアウトから登板した黒田博樹のことばかり。そりゃ確かに、防御率一点台でタイトル取った、去就の注目される投手だ。しかし、浅井だって十七年プロ野球で飯を食ってきた男。別に鈴衛佑規にスポットを当てろとはいわない(当てたら当てたで、知られざるプロ野球の裏側を垣間見られる企画にはなったと思うが)。いいじゃないか、一瞬くらいは。
 しかしまあ、阪神に行った町田康嗣郎(……とは古い表記だったか。引退時は町田公二郎。しかし、この手の改名の多いプロ野球選手、一番大きいケースは長島茂雄or長嶋茂雄だろうが、のちにその名をどう表記すればいいのだろう。いちいち時期を調べてはいられないし、時期が限定される話題ばかりでもない。町田康が誰だか知らない)も今年で引退。カープの一時代を彩ったツープラトンがともに現役を去る。ところで、ツープラトンの由来って知ってますか。俺は浅井と町田がいなければ、知ることもなかったであろう(哲学者は関係ない→http://d.hatena.ne.jp/goldhead/20040921)。ついでに、相撲の岩木山の故郷である青森県中津軽郡岩木町には町田浅井という地名があるって知ってましたか。俺は今知りました(http://www.its-mo.com/ListGetter/02-341-001-101/sa.html)。
 というわけで、昨日の試合はファンも大勢おしかけ、いろいろの見どころがあったようだ。ほかにも新井の百打点に浅井の同期前田智徳の大爆発。もちろん、浅井もヒットを打った。スリーボールまでいってヒヤッとしたが、なんとか投げてくれたようだ。よかったよ、中日のピッチャー。逆にこちらも川相昌弘でお礼をしたってところかな。見てないから断定はできないけれど、こういうのもプロ野球のうち。俺はプレーオフ支持者で、シーズン途中終了から一気に日本シリーズまで突っ走るようになってほしいと願うが、こういう完全消化試合の一コマが無くなるのは淋しいかもしれない。
 そういや、佐々岡真司の件は、誤報だか飛ばしだが、本当に説得が効いたのか現役続行らしい。まだ佐々岡に頼らねばならないのも現実。現役を続ける選手にこういう物言いはなんだけれど、安心して佐々岡が後ろから見ていられるくらい、若手が成長しないものか。なにか、奇跡を。鈴衛解雇の代償に奇跡を。