『ほしのこえ』/新海誠

[rakuten:ebisu:10699225:title]
 前に『秒速5センチメートル』観たときさ、

こんなに背景、風景、景色、アニメでしかできないというくらいの美しさだというのに、キャラの顔は何なの?

http://d.hatena.ne.jp/goldhead/20080930#p2

 なんて書いたんだけどさ、反省するわ。あれでも、その、なんつーか、すげえ進歩した、よくなった、その末だったんじゃねえのって。この『ほしのこえ』、なんとまあ自主制作という背景と、制作環境からするとすごいとしか言いようがないのだけれども、なんだね、その、抒情溢れる風景に、実にミスマッチングな、人物は、いきなりコラージュでしりあがり寿の出てきたような、その、正直言って、俺は目を逸らした。笑ってしまいそうだったから。
 しかし、ここではっきり言っておきたいのは、俺が目を逸らしたのは、観てしまうのがもったいないからであって、ある意味、ベタかもしれない、『秒速』と同じかもしれない、別ればかりの話の、そこらあたりに、やっぱり俺は弱いのだ。安っぽい感傷? それで結構。俺は安っぽくない高次の感情なんてものは信用しない。俺の感情も感傷もものすごく安く、安いがゆえにとても強いのだ。そして、この人の背景やお話しは、俺を強くゆさぶるところがあるのだ。ただ、人物に関しては、出てくるキャラについては、なんとも口をつぐみたくなる。惜しい、もったいない、そう思う。この『ほしのこえ』の、完成版が観てみたい、そう思えてならない。

 チームワークやスタジオワークは決定的に重要です。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0810/31/news118.html

 そういや、最近富野由悠季御大のこんな記事読んだっけな。いや、俺は昨日今日アニメを見始めた人間であって、新海さんのことや仕事はウィキペディアで読んだ程度の知識しかない。でも、なんかともかく、このリリシズムの風景の、完全に動く世界が観てみたいのだ。もちろん、もう一作の長編も観てみる、が。