テレビドラマ『闇金ウシジマくん』を見てる

 俺のことが描かれている漫画がこの世にあるとすれば、『闇金ウシジマくん』の「フリーターくん」編である。あの宇津井の体験は俺そのものといってよい。この世で一番好きな漫画かと問われてこの漫画の名をあげるかどうかというと、おそらくはノーだろう。しかし、俺にとって極度に特別な漫画だとはいえる。
 その、実写版である。地上波のテレビドラマ。期待と不安が半々? いや、2:8くらいで後者に傾いていた。ちょっと、テレビじゃ無理だろう、と。ものすごく薄められた挙句、感動前向きストーリーにされてしまうのではないか、などと。
 ……などと思っていたら、すっかり放送開始を忘れて、見始めたのは第二回からである。おおよその設定はわかるが、訛りのある元AV女優の社員だけは、どういう経緯のどういう人なのかさっぱりわからん。が、まあ、しかし、テレビドラマ用に用意されたものだということはわかる。やはりなにかしら、こちら側といってはなんだけれども、感情移入させる人間が必要なのかもしれない。原作のプリン頭も最初はそうだったが、そうでもなくなったわけだし。まあ、これを最大の障害と見るかどうかというと、見てもいいのかもしれないが、まあいいんじゃねえかという気もする。
 というか、これもなんだろうか、ちょっと冷静に見ていられないというか。その理由はというと、これは正味なところ、もう本当にこの日記を公開し始めてから、一番書くべきかどうか迷うというか、まあ今さらどんな勘違い野郎と思われたところでしょうがないので勝手に言ってしまうが、山田孝之のウシジマくん装束が、どうも俺っぽい。
 ……いやね、あくまで、ウシジマくんのね、このドラマのね、格好の場合のね、そのね、あまり大型でない二足歩行する哺乳類のオスがメガネ掛けてピアスして無精髭生やしている点では、そう言えなくもないかもしれないという程度の、なんというか、ウミ金ヤシジマくん? 程度の、その程度の話なのよ。実際ね、このドラマのことを知って、記事に写真が出てて「これは!」と思って、隣の人に「これ、俺に似てないっスか?」って聞いて、「……? あー、まー、ねー」くらいのリアクションだったんだけれども、ただね、まあ、そんな、なあ、ほら、書くんじゃなかった。まあ、俺の人相が誰かに割れるのは昭和140年代くらいだろうから、好きなことを書いておこう。
 というわけだか、どうだか、まあちゃんと録画してみています、と。だいたいなんというか、おねーちゃんの下着姿とか出てくるだけでしあわせになれるしね。ああ、けど不満点がひとつあって、BGMなんだけれども。なんか、しょうもない客がしょうもない状況でしょうもない話をしているときに、やけにさわやかな曲が流れるの。「曲を聴いてイメージする熟語を書いてください」とかいうテストがあったら、「前進」、「希望」、「飛翔」、「期待」とか書いちゃうようなの。こればっかしはなんだかわかんないから、ちょっとどうにかしてほしいと思う。おしまい。