しばらくノー競馬で

この冬は新しいティンバーランドのブーツを買おうと思っていたが、金がないので諦めることにした。……って、馬券買ってなきゃ何足か買えてるじゃん。おれはしばらくノー競馬にする。くノ一競馬ではなくノー競馬だ。しかし、ニンジャ(ずっと買ってたのにこないだ買い忘れて悶絶した。ダート使って一変とかあるんやな)がいるのならクノイチもいてよさそうなものだ。まあ、検索したら出てきたけど。

……いや、それはどうでもいい。まあ、ともかく、ノーというくらい天皇賞・秋に負けたのだ。負けたといっても金額のことじゃあない、おれの見る目のなさにうんざりさせられたということだ。おれの本命はディサイファだった。「格がもの言う春の天皇賞、なんでもありの秋の天皇賞」と誰かが言ったか言わぬか、ここはディサイファで足りると思った。去年大舞台は経験済みだし、四位洋文が先行したり差したりといろいろの競馬を試してきた。そして、おそらくビッグレースを狙うとすればJCでも有馬でもなくここ一本。そういうローテで来た。枠は一枠一番内枠有利。状態も悪くないという。勝ちきれるとは言わない。ただ、2着確保の可能性は高いんじゃないのか。それで馬連をぶん流した。ステファノスにも流した。行った行ったを想定してエイシンヒカリをちょっと厚くした。

ところがどうだ、エイシンヒカリ共々あえなく馬群に沈んじまった。オープン大将という言葉があるが、ディサイファはG3、G2大将、いや中将くらいなのかもしれない。クラレントあたりが大将か。まあ、ともかくそれ以上は、G1じゃ家賃が高いというわけだ。そこに考えが至らなかった。「勝ちきれないかも」と思った時点で、本命を考えなおせ、というわけである。

そこで、ラブリーデイである。おれは今年の1月にこんなことをつぶやいている。

おれはラブリーデイをかなり早い段階から「買って」いた。ひょっとしたら3歳の有馬あたりで手を出していた可能性がある。そういう馬がおれの相馬眼大当たりでブレイクしているのに、なぜ買えなかったのか。ラブリーデイから馬連を振り回していたら、ステファノス相手でも拾えていたのだ。格もある上に勢いまである。京都大賞典経由のローテがなんだというのだ。おれはラブリーデイを買うべきだったのだ。

ああ、そしてこれが微妙なところだが、おれはこの結果に憤怒というより「うんざり」を感じている。「あーあ」という感じ。熱があれば復讐に向かう。しかし、今、熱はない。冷えてしまった。だから、しばらくノー競馬、ノー東スポなのである。とはいえしばらくである。ジャパンカップには間に合わせよう。

……とか言いつつ明日大井競馬場ハッピースプリントの馬券を買う元気な姿が発見されたりするかもしれないのもこの世界というものである。おしまい。