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さて、帰るか

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昨日の帰り、本牧の先のほうにある酒屋に寄った。おれがテキーラを買って帰ると書くとき、おれはテキーラを買って帰るからだ。

その途中で本牧イトーヨーカドーを見るために角を曲がった。正確にはイトーヨカドー跡地だ。おれが本牧のヨーカドーの閉店を知ったのはタウンニュースの記事で、それは跡地利用に関するものだった。おれは7月の終わりに閉店したという事実をまったく知らなかった。

まだ若い廃墟。

そこにイトーヨカドーはなかった。フェンスで囲われていた。イトーヨカドー以外に入っていたテナントもなくなっていた。100円ショップ、ユニクロ、本屋……。

どこにでもある郊外の店たち。それにしたって、そこにはそれぞれの人生を生きる、それぞれの人間が働いていて、お金をもらっていたんだぜ。いったいどこに行ってしまうのだろう。ほかの支店に行くことになったとしたって、生活、変わっちまうぜ。おそろしい、おそろしい。

おれは他人事ながら、そんな変化がこわくなっちまってしょうがない。たとえばユニクロ本牧店の店員が、「おれひとりで残ってドライカラーVネックTシャツを売る!」といったところで無駄なことだ。抗えない運命。気づけば本牧通りの商店街、シャッターが閉まったままの店。「貸店舗」。どこに行ってしまうのだろう。

テキーラとホワイト・ラム。一つの瓶は自転車のかごへ、もう一本はメッセンジャー・バッグの中に。割れてしまわないように、割れてしまわないように……。