中野省吾のインタビューを読むために―『競馬最強の法則』6月号を買う

 

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東スポと安ワインを買うためにコンビニに立ち寄る。コンビニに立ち寄るおれは雑誌コーナーを一通り見る。おれには定期購読している雑誌などない。立ち読みもしない。なんとなく、見る。通勤の行き帰りに本屋もないおれの習慣。

が、今日は違った。『競馬最強の法則』が目にとまった。「ダービー、オークス」と大きく書いてある。おれはかつて『競馬最強の法則』を買ったことがあったろうか。よくわからない。ただ、「ダービー、オークス」くらいは競馬会でなく競馬界に金を落としたいという気持ちが湧いてきた。手にとってみた。特別定価1050円。「え、1000円超えるの?」とおれ。一度棚に戻す。戻すが、ふと表紙に「沈黙を破り、引退騒動を全部バラす! 中野省吾騎手」とあるのが目に入る。おれは再び、『競馬最強の法則』6月号を手にとった。安ワインと東スポと一緒にレジに向かった。

おれと中野省吾、中野省吾とおれ。実のところ、おれは及川サトルがいなくなったあたりから、南関競馬から遠ざかっていた。だから、たまに大井に行ったりすると、今の騎手のことがわからなくて、まったく競馬にならない日もあった。だから、中野省吾もその「今の」の南関の騎手の一人にすぎなかった。「乗れているやつなのかな?」

気になったのはWASJ出場時のコメントだった。気宇壮大、あるいは自信過剰。よくわからないが、南関から大物が出ようとしている。そう思った。

が、知っての通り騎手免許失効。しかも、御神本訓史のように再チャレンジをするでもないという。これには衝撃だった。まだ若いのに、もったいない。

というわけで、ダービー、オークス記事そっちのけで、ターザン山本との対談記事を読んだ。

中野 実は……いや、今いったらマズイからやめておこう。騎手は諦めていないです。

 そう、対談のタイトルからして「中野省吾騎手」であり、「元騎手」ではない。NARの免許を失ったとしても、「馬乗りのライセンス」を失ったわけではない、ということだ。ホストクラブでちょっと働いたり、いろいろのビジネスに手を出したりしていたりしても、中野省吾はまだ馬乗りだ。

それが、海外での騎乗ということになるのかどうか、よくわからない。でも、道はそれくらいしかないようにも思う。地全競(と、中野は言う)に4回ほど顔を出して、そのたびに来年の騎手免許受験を促されたというが、「考えさせてください」で終わったという。

ともかく、南関で年間159勝できる26歳がこのまま競馬からフェイドアウトしてしまうのはもったいない。もったいないと思うほどお前南関に金落としてないだろと言われればそのとおりだが(はい、羽田盃忘れて東京プリンセス賞から今年の南関クラシック入りました)、ともかくなんか一発日本競馬の歴史をぶん殴ってほしい。そう思った。詳しくは『競馬最強の法則』を読まれたい。以上。