ボビー・フィッシャーを探して

http://cnn.co.jp/usa/CNN200503080015.html

フィッシャー氏と面会したソラリンソン元議員は、入国管理局が拘束を解かないのは「理解出来ない」としている。

 冷戦下にソ連の名人を撃破して世界チェス名人になった天才棋士ボビー・フィッシャー。その後、経済制裁下のユーゴスラビアで真剣を指したかどで母国に追われ、その消息は誰にもわからなくなった。……が、そのフィッシャーが日本で発見され、拘束されているという。そこで、名人戦の舞台となったアイスランドが、彼に市民権まで与えて引き受けようと動いている。一方で、米国も脱税の裁判を理由に身柄の引き渡しも要求しているという現状だ。ここで日本が指すべき次の一手は何か?
 私は即刻ボビー・フィッシャーの拘束を解くべきだと思う。なぜって、羽生善治がそう言ってるからに決まってる。なにせ、文藝春秋に記事を書き、小泉首相にメールを送ったっていうじゃないですか。ここで羽生が読み違えるはずがないでしょう(http://www.jca-chess.com/bobby.htm)。
 ……というのはともかく、こんなことにまでアメリカのご機嫌を伺う必要はないだろう。冷戦っていつの時代の話だ? 今はもうユーゴスラビアソ連も存在しない。確かに何かかの国で罪に問われているのだろうけど、別に日本国籍をやれってわけじゃない。アイスランドに後を任せれば、問題はアメリカ―アイスランド間に移るだけだ。もしそれすらできないとなれば、心底情けない話じゃないですか。小国アイスランドですら、アメリカと事を構えてもかまわないという姿勢を見せているのだ。後はかの国と、世界のチェスファンに、アメリカ国民に任せてしまいなさい。こういってはなんだけど、たかがこれだけの問題でひびが入るような日米関係でもないでしょう?