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18日、阪神競馬場で行われた若葉S(3歳OP・芝2000m)は、武豊騎手騎乗の圧倒的1番人気(単勝140円)フサイチジャンク(牡3、栗東・池江泰寿厩舎)が道中は中団のやや後方を追走し、直線大外からスパートすると、2番人気キャプテンベガとの競り合いを3/4馬身差制して優勝した。勝ちタイムは2分03秒3(稍重)。
そうかジャンク勝ったか。うっかりラジオを聞くのを忘れていたが、そうか、勝ったのか。これは困ったことになった。
俺は今年の牡馬クラシック戦線を、混戦模様と見ている。いろいろのタレントが混在している雰囲気。そして俺は、サニーブライアンが二冠制霸したあのときのように儲けたいと思っている。そういう意味で、フサイチジャンクが一頭加わって混戦に輪をかけたのはいい話だ。ついでに、キャプテンベガも。
ではなぜ困ったことになったのか。それは、フサイチジャンク「も」買う、ではなく、フサイチジャンク「から」行きたい自分がいるからである。ご存じの通りフサイチジャンクは「ジャンクスポーツ」由来の馬名を持ち、おそらくテレビを通してどのライバルよりも一般的な知名度は高いだろう。高すぎるといってもいい。俺も、そのミーハー人気に反発したくなる競馬ファン心もある。曰く、過大評価、過剰人気じゃあないのか、と。しかししかし、俺はさらにもう一転フリップして、この馬の地味さの中の強さを評価したいように思えてくる。今までも人気にかかわらず手堅い勝ち方をする馬と思ってきたが、今回も馬場の悪い中を後方から行って、大外から素質馬(と調教師が吹きまくる)キャプテンベガを競り落として勝つ。こういう競馬を課してそれに応える、これはなかなかのもんじゃないのか、と。もちろん、重賞戦線の面子との絶対的な力差が存在する危険もある。ただ、俺はどうもこの馬の渋さにひかれる。だいたい、今年の三歳牡馬で特に思い入れのある馬は他にいないところだし(ややフサイチリシャール。あとは、アポロノサトリとマイネルグロリアス……)。
とはいえ、一番悩むのは武豊かも知れない。むろん、アドマイヤムーンの方が実績でははるかに上だ。しかし、デビュー戦から手綱を取ってきたわけではない。ここらあたりがどうか。武豊クラス、あるいは最近の風潮からあまりそうではなくなったかもしれないが、騎手は最初からのお手馬に対する思い入れは少なからずあるという話だが。無論、天才にしかわからない乗り味のようなものもあるだろう。あと、近藤利一対関口房朗、あるいはジャンクスポーツ経由の一般人気や競馬会の思惑、なんていうのも考えても面白いかもしれないが、俺としてはせめて武豊だけは純粋に馬を見て乗鞍を決めてもらいたい、そうあってほしいと思っている。
さて、フサイチジャンクが今後どこまで行くかわからんが、とりあえず明日はディープインパクトが出てくる。話によれば、朝日新聞の夕刊一面の特集コーナーがここ一週間ぐらい競馬の話題だったという。俺はどちらかといえば競馬が一般メディアでも盛り上がってくれた方が面白いと思うので、ガンガンやってくれと思う。俺は俺の競馬があるし、君には君の競馬があって、みんながみんな好きに楽しめばいいじゃないか、なあ。