ワールドベースボールクラシック:韓国戦を前に

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060318-00000111-yom-spo

WBCの大会本部は17日、韓国代表の朴明桓投手(斗山)が国際野球連盟(IBAF)のドーピング(禁止薬物使用)検査で陽性を示し、大会から除外されたと発表した。

 快進撃を続けてきた韓国に一つ影を落とすニュース。朴明桓パク・ミョンファン)という投手がドーピングに引っかかったということだ。詳しい事情はわからないが、「緩やかな各国リーグの薬物規則」では引っかからない薬物が引っかかったという可能性が高いように思われる。何にせよ、兵役免除決定とともに相手のモチベーション低下になるかもしれんので、日本にとっては悪くない話かも知れない。
 ただ、ドーピングという話はWBCというか、世界プロ野球の影でもある。もしもアメリカが本当のベストメンバーをそろえたら、ドーピングで失格になるなんて言われてたりしてたっけ。筋肉増強剤の問題はメジャーリーグで繰り返し議論されてきた話だ。もっとも、それによってもたらされるホームラン偏重野球がこの舞台で負けたというのだから、皮肉なんだか何だかわかりゃしないが。
 ああ、けど、薬物に緩いというのは日本も無縁の話じゃなかったか。だいたい黙殺された感じだったけど愛甲猛の告発(告白)もあったし、去年もロッテにそんな噂が流れた(id:goldhead:20050825#p2)こともあったっけ。このあたりは本当に噂でしか過ぎないのでなんとも言えないが、他の(プロ)スポーツにドーピングの誘惑があるのに、野球選手だけは無縁だとは言い切れない。ましてや、別に規制されてないし、っていうならば。まあ、それでありもしない噂や疑惑が生まれるのはつまらないので、NPBの今季からのドーピング検査導入は歓迎したい。
 いずれにせよ、野球が世界スポーツたるべきとするならば、世界的にその「世界反ドーピング機関」とやらに歩調を合わせなきゃいけないだろう。個人的には、ドーピングやりたいやつがやって野球したいっつーならやらせてやれよとか思わないでもないが、まあ、メジャーみたいにゲームバランスが崩れるのは面白くないけど。
 えーと、まあとにかく、WBCは予想以上に楽しいので、明日はぜひとも日本に勝ってもらいたいもの。それでもって、キューバもしくはドミニカとのガチンコも楽しめたら最高だ(しかし、普通は別組の一位と二位が対戦だよな。アメリカ勝ち上がり前提でこうなったのだろうか)。
 ああ、あと、あのボブ・デービッドソン登場だっけか。真剣勝負の選手たちを考えたら、決して楽しみにしちゃいけないんだろうが、それでもやはり注目してしまう。しかし、こういう人材まで用意しているあたり、敗退したとはいえアメリカ野球文化の層の厚さを思わざるをえないのであった。