川嶋勝重対クリスチャン・ミハレスを見た

 こないだの亀田興毅ファン・ランダエタの試合で後悔するところあったのは、あの採点というやつを自分なりにつけておかなかったこと。むろん、ボクシング門外漢にきちんとつけられるはずもないが、自分の印象くらい残しておいてもよかったんじゃないかと思ったのだ。そっちの方が野次馬としても楽しめるぞ、と。
 というわけで、川島対ミハレス。川島の方は徳山昌守をK.O.した試合を見て、あっけにとられた覚えがある。対するミハレスは……「あしたのボクシング」(id:goldhead:20060908#p1)によれば、徳山の動向のところに「メキシコ&WBAラテン王者ビセンテ・ミジャレスで決定戦だ。川嶋が馬力で押し切るとも思えるが、長身のミジャレスは迎え撃ちの巧いボクサーで楽観はし難い」とある。
 で、試合の方はテレビ東京テレビ東京もTBSへのアンチテーゼか、ガッツ石松を解説に、ラウンドごとの採点を表示。ガッツを見て引きずられてはいけないと、すぐにメモしたが、まあ、実況と解説に引きずられないわけにはいかなかったろう。なにせボクシングをよく知らない。
川  嶋|9 9―9  ―999 
ミハレス| 8 ― 99―   9
 ラウンドマスト? 印象でやってても無理だわ。で、二つイーブンあって、計算すると。えーと、って、9のついたラウンドを数えて120から引き算すればいいのか。ガッツに算数で負けたかと思った。となると、114対115でミハレス。あ、いい線いってるのかな。
 初回のミハレス、右利きのサウスポースタイルで、腕を回り込ませるような左ボディが印象的。こういう感じかと思ったら、以降なかったが。2Rは川嶋の遅れてくる(?)右がガツン。そのまま試合決めるかと思ったわ。でも、いきなり次の回からミハレスが取り返した。迎え撃ちというから、カウンター狙いで距離とるのかと思ったら、止まって打ち合っても手数で分があるような。長谷川穂積言うところの「まとめて当てるコツ」とかいうものだろか。4Rはわからんです。飛ぶようにたたき込む川嶋の左ボディ、これ痛そうだけど、なんか手数で。そんなんで5はミハレスで、6はガッツ言う「中休み」なのか、急にミハレスが距離とってきたような。でも、ここは川嶋が押していたと思う。7もミハレス、手数少なくなり、ローブローなど出て苦しいのかと思う。でも8あたりで盛り返してわからない。9以降は接近戦での撃ち合いでミハレス正確に当てている感じ、手数も多い感じ。で、どうもミハレス優勢の最終。初っぱなから猛攻の川嶋。こういうのはどう採点していいのかわからないが、アグレッシヴさで川嶋でいいのかな、とか。
 とまあ、恥も外聞もなく書き散らしても仕方ないが、いい試合だったと思う。これは。それぞれのスタイルというか、そういうものが見られて、ね。あとはミハレスの顔が、なんとも不思議な感じ。変な言い方だが、「普通の人っぽい」感じ。それでも、相手をじーっと見て見て、交わすとこはきれいに交わす。パンチでどれだけダメージを与えたのかわからないけど、確かに勝ち試合。はじめにダウン奪われても、動じない。こういうのを試合巧者とでも言うんだろうかね。
 さて、今、ネット環境のないところで打っている。明日の新聞や何かを見て、自分の見立ての答え合わせをしてみようっと。
 で、新聞など見てみても、まあこんな感じか。でも、やっぱりやるとやらないでは大違いだな。1Rずつつけるシステムならば、そういう見方をしたほうがいいのかもしれない。つけないで最後に結果を聞くと、なにかモヤモヤが残るような気がする。