http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061213-00000020-san-soci
「こうしている間にも時代は動いている…」。ファイル交換ソフト「ウィニー」を開発したとして、著作権法違反幇助の罪に問われた元東京大大学院助手、金子勇被告(36)被告は13日、京都地裁の判決公判後に記者会見し、自らの立場を強調した。
Winnyにはまったく縁がない。なぜならば、マカーだから。でも、正直、「防衛機密や捜査情報の流出」には興味津々だった。また、それ自体がSFっぽくていいなって思ってた(id:goldhead:20060223#p3)。
けど、それってのはウイルスの方の問題で、金子被告の問題ではないよね。今回の裁判で問われたのは違法ファイルの流通だわな。違法ファイル流通の責任がこの金子氏にあるかないかといえば、あるように思える。思えるけれど、現行法の罪状に当てはめるのは、無理があるように思える。でも、無罪、潔白とは思えない。「ひょっとして違法に使われちゃうかもな」程度ではないでしょう。でも、この法で有罪というのは、いささかアクロバットすぎる。判決自体、そういう感じのするもののようだ。
もうちょっと、裁判ってのは柔軟になれないのか。海外では、変な罰のニュースとか聞くし、日本でもミラーマンから手鏡を没収したように、この件はこの件で、たとえば「あんたのアイディア自体は罪やない。だからな、違法ファイル交換できんような仕組みと、ウィルスにやられんような仕組み作りんしゃい。それが命令じゃ」とか。いや、命令してできんかったらどうなるとか、‘天才プログラマ’に仕事を命じるのは、すごい罰金刑になるのかもしれんがね。でも、こんなのは日本の法根本の問題で、こういう問題にしっくりくる立法を待つよりないのだろうな。つーか、それ以前に、逮捕・起訴するまえに警告というか、猶予というか、そういうのをどうにかするあれも必要なようだけれど、そういう白黒はっきりしない、法に明記されないものを生じさせるのもまた問題がありそうか。難しい。
しかしなんだ、また話は戻るけど、程度の差はあれ使われ方については予想していただろうけど、こんなに爆発的に広まって、世間をけっこう賑わすとは想像していたかな。それはあんまりしていなかったんじゃあないかと思うんだが、どうなんだろうね。それとも、それも時の流れと読んでいたのかね。わからんね。