『華麗なる一族』最終章前編

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 いきなり裁判で核心的なところからスタート。焦点を絞りに絞った展開。リアルなのかわからんが、弁護団同士というのではなく、やけに寂しい。キムタクはアップに耐える役者ではあると思うが、妙に顔芸をするのはやりすぎのように思える。そんなにキョロキョロ表情変えなくてもいいのではないかと。西村雅彦の役はいかにも西村らしく、その点は六平と同じであるが、まあ、これもはまっているのだからいいとするのがいいのだろう。鈴木京香へのスキャンダル攻撃、前回の予告では本人に対するものと思わせて違うとは、妙なところで意表を突く。妹と四四の親子は隣同士に座っていたが、強引な別れのあとに何かあったのだろうか。世間の注目を集めたくないというのならば、家族そろってわざわざ傍聴席に並ぶこともねえだろうと。
 華麗なる一族となると、血が大きなテーマ。北大路欣也が恐れるのはじいさんの血。なのにキムタクは北大路を恐れさせてやまぬじいさんの悪辣さ、パワーがない。北大路に苦杯をなめさせられ続けている。その北大路の血を引く山本耕史は、キムタクに輪を掛けて弱い。ここから導き出されるは、「公家の血統は競争に向かぬ」という結論。すなわち、種はよくとも肌馬の性能で産駒の力は左右されるということである。馬の場合は父から気性、母から身体能力ともいうが、人は違うのやもしれぬ。キムタクと稲森の配合ではインブリードがきついが、あと一代ずつほど経れば試してみたい配合か。