http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=horse&a=20070605-00000002-kiba-horse
マーベラスクラウンが輝いていたころ、俺は競馬をまだ知らなかった。輝きを失ったマーベラスクラウンがターフに戻ってきたとき、俺は競馬にずっぽりはまっていた。だから、俺にとっては、似たように競走生活の晩年を送っていたレガシーワールドとともに、セン馬の生きざまを見せてくれた馬、という感が強い。俺がまだ競馬を知らなかったとき、マーベラスクラウンは輝いていて、俺が競馬を知ったとき、マーベラスクラウンは輝きを失っていたのだ。
http://db.netkeiba.com/race/199508070211/
輝いていない戦績を見ようか、見よこの京都大賞典。上から下までなんとも濃厚な面子だ。俺がそう思うのは、俺の競馬が濃かったころだからだろうか。今よりずっと、今後あり得ないくらいに。
http://db.netkeiba.com/race/199509010311/
見よこの鳴尾記念、俺のカネツクロスが勝ったレースだ。二番人気フェアダンスはフェアジャッジメントの子で、直線の追い込みは見ものだったな。ちょっと届かないんだけど。
マーベラスクラウンはその後、地方に行った。浦和記念。
http://db.netkeiba.com/race/199642120410/
このレースでドルフィンボーイが死んだ。このレースを勝ったホクトベガはやがてドバイで死ぬ。そしてマーベラスクラウンは、こないだ死んだ。
レガシーワールドは俺のたった一度の北海道牧場旅行で見ることができた。ニンジンを食べさせる幸運を得た。マーベラスクラウンとは会えなかった。俺の知っているマーベラスクラウンは、輝きを失ったマーベラスクラウンだった。しかし、競馬の歴史ではその栄光と苦闘が大きく語りつがれるだろう。さらばジャパンカップ・チャンピオン。