オートマチック・エクスキューション

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070925-00000030-mai-soci

<死刑>「執行は自動的に」…鳩山法相、辞職後の会見で

 ある朝、死刑囚が目を覚ます。目を覚まして、いつもと違う雰囲気を感じる。何か甘ったるい、刑務所では嗅いだことのない匂いを感じる。そう感じるが早いか否か、白く無機質なシャッターが独房にせり上がってくる。せり上がってくるシャッターを見て身をこわばらせる死刑囚。今度は死刑囚の後ろの壁がゆっくりとせり上がって開く。開いて人一人歩けるくらいの通路が見える。通路をのぞき込んで右、左見回すが、先は暗く見えない。振り返るが早いか否か、先ほどのシャッターがギコギコいいながら迫ってくる。ゆっくり迫ってくる。迫ってくるシャッターに抗うすべなく力なく通路に押し出される死刑囚。今度は通路の左手から壁が迫ってくる。迫ってくる壁に抗うすべない死刑囚、体育座りで長く暗く細い通路を押されていく。上に暗く前に暗く右に暗く左に暗い。暗い中で死刑囚、もはや自分の身体と空間の境目の意識を失い、意識と無意識の境も失う。止まったような気がして、永遠に動かない。
______________________というような妄想をしたのに、「判決確定から半年以内に執行するという法の規定が事実上、守られていない。法相が絡まなくても、半年以内に執行することが自動的、客観的に進む方法がないだろうか」とかいう制度上の問題なのであった。