なぜ口笛は遠くまで聞こえるの?

人気コスプレ大会、県に苦言の電話1本で中止…山梨・ハイジの村

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080606-OYT1T00510.htm

 たった一人の、一本の電話だけで大勢の人が楽しみにしていたイベントが中止されるなんて、おかしな良識ファシズムがこの日本を覆っているようで怖いです。オタク差別です……って話じゃあないだろうな、たぶん。県がもとからやめさせたかったか、指定管理者いじめたかったかの、どっちかじゃないかね。たぶん、電話した人もこんなことになって困惑するんじゃあねえだろうか。
 一般論だけれど、こういう施設なんかは半官半民の財団法人などが運営を委託されてやっていることがある。そして、その団体には地方自治体からの出向、そして往々にして天下り先になっている。しかし近年、PFI指定事業者制度)が導入されると、それまで委託されていた団体も、選定の一候補として参加せざるをえない。そして、新たに名乗りをあげた民間事業者連合体に負けることもある。県として、それは面白いことだろうか。あるいは、赤字部門を丸投げして、楽になっているケースもあるのかもしれないが、そのあたりの機微については、それぞれのケースがあることだろう。
 この件がいったいどうなのかは、全くわからない。ただ、一本の電話だけでイベントを中止していては行政など立ちゆかないように思え、別の意図があるのではないかと勘ぐらざるをえないという心情がおこることは、あまり不自然なことではないように思える。決してこの件が県による指定事業者に対する嫌がらせだなどと断定するつもりはないが、「過剰反応だ」などと言う前に、何か制度を巡る問題があるのではないかという、そんな勘ぐりをしてしまうことを、ハイジもクララも、そしてペーターもわかってくれるんじゃあないかとは思う。

 北杜市明野町浅尾の県フラワーセンター・ハイジの村の2007年度の売上高が約3億6200万円となり、指定管理者制度導入から2年目の単年度収支で約300万円の黒字となった。県が県農業振興公社に委託運営していた3年前は、年間約1億9000万円の運営費に県費を投じていた施設。民間のノウハウで集客やコスト削減を図り、黒字経営を実現させた。

http://www.sannichi.co.jp/local/news/2008/06/05/15.html