なぜ人は東山倶楽部に金を出してしまうのか?

 競馬の勝ち馬を7割以上の確率で的中させると宣伝し、確実にもうかるといって不正に資金を集めていたとして、愛知、島根県警の合同捜査本部は25日、投資会社「東山倶楽部」(東京都目黒区)の幹部杉畑武容疑者(52)ら3人を出資法違反(預かり金の禁止)の疑いで逮捕した。
  捜査本部は、同社が全国の会員約4000人から約60億〜70億円を集めていたとみている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080625-00000010-yom-soci

 これぞCLUB KEIBA! ……とか言ってる場合か。なんでこんなところにこんなに金が集まって、一方でホースニュース『馬』などが潰れなきゃならんのじゃ。70億円あったら、引退直後のラムタラが二頭買えるがな。ラムタラ二頭も買ったら大損やがな。いや、ラムタララムタラプリンスも関係ないし、まあ予想を売る会社とは趣と異にするわけで、真っ当な競馬新聞のなを引き合いにだすべきではなかったかもしれないが、しかし、やっぱり競馬がらみの金、という気はしてしまうので。
 ……実際に買っていたのだろうか? 「実際には予想は外れ」というのだから、買っていたのか。いくら? そして、いったいどんなレースで、何を? うーん、気になる。気になってしまう。そうだ、これと同じように気になるのが、夕刊紙の広告ででかでかと会員募集してる、あの実体があるのかどうかもわからぬ予想会社の予想。うまい儲け話なんてねえだろう。しかし、あんだけ金取ってやってる予想の中身ってどんなだよ? ちょっと覗いてみてみたい。それは思う。
 この件は出資法違反。ああいう予想会社の予想がいくら外れようとも罪には問われない、か。いや、宣伝文句や何かで物言いがつく可能性があるけれども。しかし、じゃあ、元本保証とか謳わなければ問題なかったんじゃろか。

31条 次の各号の一に該当する者は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処する。
1.業として勝馬投票券の購入の委託を受け、又は財産上の利益を図る目的をもつて不特定多数の者から勝馬投票券の購入の委託を受けた者

http://www.houko.com/00/01/S23/158.HTM

 競馬法より。法律の専門家じゃないからわからんが、これにひっかかりそうだ。ちなみに、これだったら友人・知人の馬券レベルならオーケーなんだろうか。けど、ウィンズに注意の貼り紙あったような気もするな。あと、PATはPATルール的にアウトだったはず。まあともかく、どっかの業者の予想を参考にしてもいいけど、馬券は主催者から直で買えってのが基本なのだろう。
 でもなんだ、投資信託なんかは人の金を誰かに託して運用させてるわけであって、委託された側がきちんと胴元から買って、収支きちんとさせりゃ、業として成り立ってもいいような。でも、その「きちんと」の実現性が薄いから違法なんだよな、たぶん。それにまあ、「競馬必勝法を持ってるやつがいるなら、人に予想を教える必要はないはずじゃん!」という、天地開闢以来ずっと言われ続けた話にもつながるか。ともかく、馬券で勝ち続けてる奴なんて……。
 奴なんて……、それがいるんだろうなあ。直接知ってるわけじゃあねえけれども。競馬雑誌とかに出てくる人らがそうだとかそうじゃないだとかはわからんけど、いることは確かだと思うわ。できればあやかりたい。でも、人にあやからせる立場になって、そいつがそれを維持できるかはわからん。でも、うまい話には乗りたい。ああ、この業だ、この業に乗って60〜70億。
 でも、そんな話はねえんだ。
 君、馬券は一人で買いたまえ。
 君だけの馬券を買いたまえ。
 君が死ぬとき、
 君の死が、
 君だけの死であるように。