1ヶ月で4kg痩せた! それほど魅惑的でもないダイエットの記録


 というわけで、ダイエットをしている。ひと月ほど経った。いちおうは結果が出つつあるので途中経過をメモる。今のところ体重にしてだいたい-4kg、体脂肪、骨格筋量……とかは絶対値がとくにあてにならんが、とりあえずできるかぎりの同一条件下で計測するかぎりにおいては良化している。根拠のよくわからない体年齢とかいうやつでも、5歳若返った。ちなみに、俺の彼女の人は俺より20年上だが、体年齢とかいうやつは俺の実年齢より5歳くらい若い。
 ……しかし、ダイエットか。ダイエットというのははじめてかもしれない。ちょっと控えるとか、菓子買わないとか、そういうのはなんとなくあった。そうではなく、全生活的に身体一丸となって取り組むダイエットは初めてだ、ということだ。カロリーを大雑把ながら数字として見るといろいろの発見などもある。これはこれでなかなか楽しいといったら嘘になる。このところおおよそ一日中ダイエットのことばかり考えているし、ほかの目的は一切無いといっていいだろう。
オムロン 体重体組成計 Karada Scan701 HBF-701 とはいえ、無理は禁物とはよく言われることだ。それなりになんとか継続させて、とりあえずの目標であるところの55kg(標準体重)まで絞りたい。絞ったあとのことは知らない。また、そこまで行くかどうかもわからない。行かなかったりするかもしれない。行かなかった上で、またやり始めるかもしれないので、とりあず自分のためにメモを残す。
 俺のスペック:身長だいたい160cm(2cmくらい逆に鯖を読んでる。「こいつ2cmにこだわってるな」と思われたくないという自意識。いずれにせよクソチビである)。体重がダイエット決断時だいたい65kg。いくら言い繕ったところで無駄だが、それほど太ってるようには見られない、はず。学生の時分から体育部、スポーツ経験なし。一昨年くらいからクロスバイクに乗ったりしてるのが運動らしい運動。自転車は1日195kmが最長。最近あんまり乗ってない。

 

基本方針

 ダイエットの方針は食事とジョギングでなんとかすること。まずは食事だ。ここで初めてカロリーというものを気にしたわけだ。体重計様によると、俺の基礎代謝は1500kcalとかいう。まあ、だいたいそんなものらしい。これは一日中なんもせんとポケーっとごろごろしてて消費するものとかいう。この上で、さらに日常の動作が加わり、さらに運動すれば運動分だけ減っていく。
 さて、どうしよう。と、3秒くらい考えた結果、「1日1,500kcal以下に抑えれば、収支はオーケーなんじゃねえの」というどんぶり勘定が思いつく。面倒な計算は嫌いなので、これでいくことにする。この上、一日中ポケーっとごろごろしないで、歯を磨いたり靴紐を結んだりすれば消費は上乗せされるし、ジョギングの一つでもすれば鬼に金棒という算段。
 となると、だいたい一食500kcal。だが、俺はそこまで詳しくカロリー計算なんぞしたくないのである。そこで思いついたのが、「厳しめの基準値」。言うまでもないが、放射線をめぐるいろいろの事柄からヒントを得た。厳しめの基準値で、一食300kcal。超過してもただちに健康に害はない。これである。
 次に運動。これは自転車と言いたいところだが、カロリー消費という側面から見ると自転車は楽ちんすぎて時間ばかりかかるダメ機械ということになる。それにこの季節は雨も面倒だし、装備も事故も面倒。いちばん効率がいいのは水泳らしいが、俺は平泳ぎしか泳げないし、身近にプールもない。結果、足腰膝への負担というデメリットはあるもののジョギングを選ぶ。
 ジョギングといっても、前述のとおり俺は運動経験がないので加減がわからない。息が上がることはあまりないが、足の痛みなどでかつて継続できなかったこともある。そこで、「走らず、歩かず」くらいを意識して、べつに速く走るのが目的というか、そんなのはもってのほかで、デブの減量を強く意識するようにする。足の痛みなどあればできるだけ自重。これである。

 以下、一日の流れをメモ。


 朝、ジョギングするのがいいというが、起きるのが面倒なので夜にする。で、食事。朝食で一番たくさん食うのがいいらしい。そこで俺が選んだ食事は「オートミールプロテインと低脂肪牛乳かけ」という代物。オートミールの餌感というのはたいそうなもので、非常にたいそうなものである。

 これのカロリーはというと、オートミールが300g入りのものを1週間で食べきれないくらいで、100gあたり400kcalというから、えーと、150くらい? それにプロテイン78で、牛乳が、見に行くのめんどうだけど、だいたい300以下くらいだろ。あと、豆をガリガリやってコーヒーを飲むが、これは昔からブラックなので。

 だいたい100円ローソンとかで済ます。まず炭水化物は食べたくない。たとえば、やたら量だけあるキャベツの千切りに、水煮のツナ缶(75kcalくらいのやつ。オイリーなやつは厳禁)、あるいは豆を載せて、ノンオイルドレッシングをかける。これで210円。さらに4個105円の充填豆腐を1パックに、3袋105円のしじみスープ(オルニチンたくさん入ってたりするやつ)を1杯。これで300円以下だろうか。あるいは、レトルトのマイサイズマンナンごはんにマイサイズカレーで210円というのもある。デザートに低脂肪ヨーグルトで変化をつけるのもいいだろう。いつの間にか単位と目的が変わっているのはデフレのせいである。
 あと、会社で貰い物のお菓子など出ても、「ノー」と言える日本、断る力を思い浮かべて断固として拒否するべきである。思い浮かべた著名人が気に食わない感じだったりもするので、それなりに食っても「ただちに健康に害はない」というくらいのことでいいだろう。

夕(買い物)

 ジョギング……の前に、スーパーでの買い物。これは相当に重要なことに思える。なぜならば、一人暮らしにおいて、何を食うかは何を買うかという時点で決まっているからだ。ここで米や肉や惣菜のコロッケを買わない限り、家に米や肉や惣菜のコロッケは存在しえないからである。これは一人暮らしの利点といえる。ちなみに、俺はずっと菓子を買う習慣がなく(いつ食べていいかわからないので)、これも生活習慣上いくらかはプラスになっていたかもしれない。ともかく、もしも食事で痩せたいなら、買わないことである。買わなければ、泣こうが叫ぼうが、余計な食い物はそこに「ない」のだ。もしわざわざ外に出て買いに行ってしまうとかいうのならば、プリントアウトして病院に行ったほうがいいかもしれない。コンビニまで片道10km走って行くというのならば効果的かもしれないが。

夕(ジョギング)

 帰ったらすぐジョギング。装備も慣れるとあっという間。装備と言ってもたいしたことはない。ジョギング用のジャージないしハーフパンツ(ユニクロとg.u.)に履き替えて、ジョギング用のTシャツを着て(最初から下に着てればいい)、ジョギングシューズを履いて、レッツゴー。……という前に、スポーツ用のメガネ(すばらしいルディ・プロジェクト)をかけ、左腕上腕にジョギング用ポーチをつけ、iPhoneでRunKeeperというアプリ(無料版。GPS機能までついていてコースを見られるのがいい)を立ち上げ、iPodの再生ボタンを押し、ジョギング用のヘッドフォンを挿し、それを耳に装着し、ジョギング用の鍵(部屋の鍵単独)を入れ、さらにリストバンドかハンドタオルを忘れずに、出かけるのだ。
 走るコースは大まかに一周でナンボ、帰ってきて走り足りないならそこらで短い周回とかいう。ちなみに、「港の見える丘公園コース」、「本牧コース」、「山手のドルフィンコース」の3つのコースがおおまかにあって、観光のようではある。いずれはこれらをつなげて大回りできるようになりたいのだが。
 それで、あとはもう走るだけ。だが、最初は死ぬほどスピードでないし、結局スポーツやる人とは違ってスピードはでないので、ともかく「走らず、歩かず」の感じで。膝や足首が痛くなるから、間寛平のようにズリズリ靴で地面を擦るように。これで4〜6km内外を30〜40分くらいで。……というのは目標値でも推奨値でもなく、今のところのだいたいの結果というあたりで、たぶん目標とかなしに、走れるていどに走って、歩きたかったら歩いてでいいんじゃねえだろうか。それで、だんだんなんかちょっと掴めてきてから設定する。俺、とりあえず60分走るor1週間に30km。しかし、いずれにせよ、iPhoneでもなんでもいいけれども、走った時間とか記録を見るのは必須という気はする。それを蓄積したり、あるいは逐次公開なんかするのも人によってはいいだろうが、俺はそこまで考えてない。


 帰ってきて、水をちょっと飲んで、シャワーを浴びる。出て、体重測定。……って、多分この水分その他枯渇状態では体脂肪とかの値がどうのこうの。でも、いいんだよ、やっぱり少なめの体重時に測りたいのが人情だろうが。ともかく、体重以外の絶対値はどうでもいいので、変動を気にする。
 そして飯。……の前にプロテインだね。これは普通に300mlの牛乳で規定量を溶いて飲む。美味。ちなみに、意外に牛乳を切らしそうになるので、そのためにスキムミルクを用意してある。この用心深さが東電にもあればいいのに。それでまあ、それが目的というところもあるが、けっこう腹がふくれる。もちろん、いろいろの栄養素もプロテインから採っているというところはあるだろうし、これなしではこの食生活はねえだろうな、という感じはある。
 さて、晩飯。晩飯こそ少なくていい。が、やはり人情としてそれなりに食いたいところがある。それに、朝昼と違って調理に時間をかけられる。具体的に言えば、野菜を切ったりできるということだ。
 というわけでサラダっぽい感じのものが多い。なぜか安いキャベツやキュウリ、これまたお得だ。これを切ってこんにゃくそうめんや寒天麺に載っけたりする。ただし、量的に、トマトやキュウリがそれぞれ1個や1本使いきりという単位なので、載せられた方はほとんど存在感がない。肉的なものはあった方がいいので、やはり前述の水煮ツナ缶なども使う。あと、ニラは草だけど肉っぽい。
 火を使うとすると、蒸し物。切ったキャベツやトマトやモヤシや、なんでもいいが野菜をフライパンで蒸す。ここにツナ缶ないし鶏のササミなどを加えると大したものだ。
 そして、オートミール粥。オートミールを煮るとたいそう増える。これに野菜、あるいはツナ缶。しかし、これの餌感にも注意は必要。オートミール粥に投入するための砂肝をスライスしていると、『赤目四十八瀧心中未遂』の主人公の気分になれる。いや、砂肝ってどんくらい茹でるのか検索したら、ワンちゃんのごはんに使ってるみたいな記述が目に入ったりしたんだけども。
 まあ、こんなところにしじみ何個分だかのインスタントスープや小さめの豆腐などがついたりする(昼と一緒じゃねえか)。今は生野菜多いが、寒くなったら蒸し野菜と野菜スープ中心になるだろうか。
 あとは、飯、そうだな、そうだ調味料だ。これは多少のカロリー覚悟で、といってもたいした量じゃないだろうが、おかず味噌だの刻み生姜の漬物だの魚醤だのなんだの、そこらへんは味の方に気を使いたいと思う。マヨネーズは一切使わなくなったが。
 そうだ、あと、やっぱり「ご飯がなくちゃ」ってのはねえだろうよ、と。うますぎてやべえよ、と(今回は2ヶ月くらいで急激に体重が増えたが、米+ガッパオみたいなものにハマったというのがある)。まあ、気が向いたとき以外は米を買わない自炊生活をしていたので、これは今にはじまった考え方でもないが。

 

その他生活一般

Tarzan (ターザン) 2011年 6/9号 [雑誌]  その他、なんだろうね。たとえば、ちょっとの距離でもタクシーを使わないとかそういう話はあるんだろうけれども、俺はもう最後にタクシーに乗ったのがいつだったかわからないほど縁がないし、車もバイクも持っていないので基本的によく歩く。会社の飲みなどというものも半年に一度あるかないかくらいだし、友人と外食、などというイベントは俺の辞書には存在しない。……って、そこらあたりに削る要素がないというのは不利でもあるか。でも、そもそもあまり良いものを食っていたわけではないから、簡単に食生活に見切りをつけることができたり、まあとんとんか。いや、金は使わないかもしれん、食費の面で。いや、高いプロテインでこれもとんとんか。
 あとはそうだ、ストレッチというか、筋トレというか。これはTarzanに載ってた腹回りのいろいろの、とくに器具もいらず体勢もめんどうくさくなさそうなやつ、これをちょくちょくやっている。効果のほどはよくわからん……というのは、わりかし腹とか腕とかの状態にやや変化も見えてきていることがあるのだが、どこまでがジョギングと節食の成果か見分けがつかないということだ。ともかく、今は無駄な脂肪を殺すのが最優先で、筋肉はあとでよろしい。

まとめ

 いや、まだダイエット成功でもなんでもねえし、腹のところがヘルシアのCM出れそうな具合にでちゃってるのは変わらないし(いくぶんマシになったが。いや、しかし、俺についていえばほとんど下腹だけといっていいたいくらいなのだが)、まとめもなにもないものだが。ただ、とりあえず書き残す。失敗したなら失敗の研究もできるだろうし、成功したならまたやるときのためになる(←禁煙にはなんども成功したぜ、的な)。そしてまた、これを晒しておけば、いくらかは自分の意識を強化できるかもしれない、という思いはある。正直いって、身長体重は恥ずかしいのだが。しかし、それでも、ふと気づいたら自分が恥ずかしいと思うような体型になりつつあるのよりはましなのだ。俺は自分の服装について、最低限これで死んでも後悔しないレベルというのを基準にしているけれども(こう書くとハードル高そうだが、なんというのだろう、最低限の方の話だ)、体型だって同じことだ。
 って、いや、それほど決死の覚悟でやっているかというとそうでもない。べつに腹が減って苦しいという思いもしていないし(腹が減ったらその時点で負けだろ)、今のところけっこう楽にやっている。だいたい、カロリー摂取を減らすのだって、むしろ楽しいのだ。なにせ、汗だくだくになって走って消費したカロリーのことを考えると、ボリュームあるコンビニ弁当とか食うの罰ゲームみてえな話だ。なんというのか、目に見える世界が変わってくる。惣菜のコロッケとかが、まったく自分に縁のないものに見えてくる一方で、さして興味のなかったノンカロリーコーラが気になってきたりもする。そんで、だいたい、ともかく炭水化物食えないね。米もそうだが、そうめんの90gで300台とか、もう食えないし、食いたいと思わない。食いたくないものを食わないでいいのは、一種の勝ちであって気持ちがよく、そのあたりの境地が悪くないんじゃないのか。いや、わからんが。ひょっとしたら、明日の朝、栄養失調で冷たくなってるのが発見されているかもしれないが、まあそれならそれで結構だ、と。