祖母の通夜か葬式か納骨式かなにかでなにか映画の話になって、母と弟が「『13人の刺客』のゴローちゃんがよかった」と激賞していたので、そういえば気になっていた作品ということもあって、とくに観るテレビもない1/2の夜、勝手にDVDで新春テレビ映画とした。
結果としていうと、非常に全殺し感溢れててよかったし、新春気分で観てよかった。ただ、稲垣吾郎については「こんなもんか」というくらいだった。いや、よかったんだけど、事前に自分の中でハードルを上げすぎていた感は否めない。どのくらいの期待かというと、『冷たい熱帯魚』のでんでん級みたいな話であって、そこまではいっちゃってない。いや、ともかく役にはクソはまってて、この路線でいいじゃんとかいうか、よかったんだけど、もう一発欲しかったって、伊勢谷友介があれやんなら、ダルマ女とやるシーンとかあってもいいじゃんって。いや、そこまではいらんですか。
あとはもう、おっさん連中が渋くかっこよくてよかったんじゃねえのかって。俺、伊勢谷友介好きだし(あれは山の民、サンカなんだろか?)、あと、伊原剛志、これが時代劇に出ててくれると安心感があるような気がする。そんでもって、もうあとはわりとぶっ殺しあいであって、武士道とか剣道じゃなくて、最後は殺しあいだよって、そういうところまでやってる感がよくて、そりゃゴローちゃんも「いいものだな」って言うみたいな。
そんでもう、なんか無駄もなく、ずんずん死ぬ方、死ぬ方に向かっていって、散る美学「だけ」みたいなのは、義侠系ギャング映画とかそういう感じとか、そういうやつで、興を削ぐようなグダグダ未練感が無いのがいい。戦争映画は殺し合いばっかり映してろよ、とまでは思わんがやっぱりこういうのはこうじゃなくっちゃいけねえよ、みてえな。
まあそんなんで、あとどんだけ覚えてられるかわからんけど、スカっと一発いい感じの映画でした、と。あと、母が最近観て面白かったDVDはヤン・イクチュン監督の『息もできない』らしいです。自分の観る予定リストにも入ってるので、いずれ観ます。母子って似るものですね、それでは。