年末年始のテレビの感想

 ひさびさにテレビブロスなど買って、年末年始のテレビ表をチェックした。やはりこの一覧性は紙がいい。して、おれがさっそく録画予約したのはTBSのプロ野球戦力外通告ものと、ダウンタウンの『絶対に笑ってはいけない』と将棋の新春お好み対決と、ドリームマッチと、ビッグダディだった。追加して急遽録画することにしたのは紅白歌合戦
 生で観るのは格闘技……だが、今年は真面目なボクシング世界戦三試合という、ある意味でなんというか、ああいった大晦日格闘技の流れをくむのかどうかわからんが、わりといい話しになった。ただ、最初に流れた井岡一翔の試合は、あれ、なんかスポーツバラエティの中に組み込まれてて、気づきにくかった。試合はなんというか、放送のことを考えていないんじゃないかという圧勝であって、紅白やダウンタウンにその間流れたりもした。
 あとのテレ東の二試合は見応えがあった。最初は王者セレスティノ・カバジェロvs細野悟。なんというか、背が高くて腕も長く、独特のリズムがあって、すげえ強い王者で、なんというのか、見惚れるようなところがあった。ただ、打たれても打たれても細野は前進し、ポイントはほとんどフルマークで取られてるようだけれども、一発があるんじゃないかと……途中までは思った。が、なんというのか、チャンピオンは緩急自在というか、接近、クリンチにいらついても、わざとステップ踏んだり、挑発っぽくしたり、ちょっとだらけた素振りっぽいのしたりとか、なんか結局全部、自分のペースに持っていったのかな、とかそういう印象があった。
 そしてメーンの正規王者内山高志vs暫定王者ホルヘ・ソリスの統一戦。これすごかったね。一瞬足りとも目を離せない緊張感。でも、なんかもう途中から内山の圧倒的な圧倒感があって、どうしようもねえなみたいな安心感が出てきて。パンチ力が強すぎて右拳故障して、その間に鍛えた左が強まりすぎて、なんて、なんか漫画じゃん。いや、しかし、左ばかり使ってる感じもあって、まだ右拳に問題が? とか思ったんだけど。それにしても、最後も左一発でいやはや。ようわからんけど、ここまで強いと、世界的に有名になってもいいんじゃねえのかとか、ボクシング素人は思うのだけれども。
 ほんで、年越しはやはりいつものジルベスターコンサートで、若干ボレロが早く終わって、変なメガネのおっさん確認できなくてやや残念。駆け足で紅白を確認して、椎名林檎はすばらしいとあらためて思ったり(もっとも、東京事変以後はぜんぜん聴いてなかったんだけど)、コンサートでも観たユーミンの圧倒感(……あれ、横浜でユーミンのコンサート観たんよ。感想書いてねえや。身内バレ回避か、日記休んでたころか。いや、ともかく、ダンスはキレキレで、おそらく後ろのミュージシャンも超一流で、衣装はなんかもう急に和服になったり、SFになったり、なんか「ガガ様に勝てる日本人は松任谷由実しかいねえ」みたいな感想を抱いたんだよ)、あたりか。というか、あとは「なかなか歌い出さない長渕剛」くらいしかよく見ていないので、評判のよいあたりは見返す。
 『笑ってはいけない』は、なんかちょっと長くなりすぎている(放送時間が)感じもあるけれども、やはり面白い。とくにおれは最近笑っていなかったというか、お笑い番組の類を見ていないので、もろズッポリはまったところもある。タバコもお笑いもしばらく断つと、ブランクあいたあとの一発目は強烈だ。で、今回個人的にMVPは高橋惠子である。『幻の湖』以来の怪作出演か。

関根恵子は美しすぎる。この映画を元に監督と結婚ってのは、そりゃあ反則じゃねえのかとか思った。何の反則だか知らないが。

『TATOO<刺青>あり』/監督:高橋伴明 - 関内関外日記(跡地)

 と、高橋伴明をディスったりしてるくらいであって、思わず「俺も罵られたい」の波が来たりした。いや。普通するだろ。ラストも強烈。満点。あとは定番の蝶野と山崎のところの「今崎ホセ」で呼吸が苦しくなったりした。
 でもね、やっぱりなんか好きなのは、メンバーが控え室で勝手に自滅するようなところで、ああいうところでどうしてもウケを狙ってしまう感じというのは、お笑い芸人の性というよりも、なんかこう男の子というか、ガキ感あふれていていいんだ。浜田が松本の椅子を押すところとか、いいシーンだった。
 そんなんで、あとはテレビ東京の吉本番組を途中まで見て寝た。薬との兼ね合いで断酒していて、全部シラフで見ていて、そのあたりは少し残念だった。酒が飲めないというのはものすごく残念なことであって、酔うという状態を失うことはもちろん、いろいろな種類のアルコール飲料があって、さらにいろいろな銘柄があるという酒売り場と縁が切れるというところが相当につらい。いずれあらためて書く。おしまい。