【Amazon.co.jp限定】ストライクウィッチーズ劇場版Blu-ray限定版 (劇場版後日談ドラマCD「坂本美緒少佐陣中日誌」付き) (完全限定生産版)
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俺にはさっぱりわからん。わからんが知りたい。おれにはそういうところがある。おもしろいものがあった。それはなぜか? うまい酒があった。なにからできているのか?
だから、ほかにほとんど興味が無いのに、誌上コメンタリーが読めるというので、「コンプティーク11月号」、「コンプエース12月号」、「娘Type12月号」を買った。途中で終わり、続きはコミケでだと。そういうものなのか。
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娘TYPE (ニャンタイプ) 2012年 12月号 [雑誌]
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まあいい。
はっきり言ってしまうと、興味の中心は股監督こと高村和宏監督である。おれがいま一番興味あるのが二人いて、一人は若松孝二監督で、もう一人が高村監督なのだ。劇場パンフレットの対談に高村監督の名がなく、非常に残念だったのを覚えている。この三誌連動企画で、いくらか監督の考え知れるかと思い、おれは買ったのだった。
その前にはっきりしておこう。
まず、言うまでもないが、おれの『ストライクウィッチーズ』への入れ込みようは、我ながらなみなみならぬものがある、ということだ。いい歳をしてアニメを見始めて、いくらかのおもしろい作品を見て、話題作を見て、なおかつ、それでも、やはり『ストライクウィッチーズ』への偏愛がある。それはなぜか。
中学生時代に『丸』やらなんやらを買っていたように、ミリタリーは嫌いじゃない。詳しくはないが、好きといっていい。女の子ばかり出てくるアニメは好きだが、ハーレムものは好きになれない。百合要素ははっきり言って好きだ。おまけにパンツじゃないから恥ずかしくないときている。そんな表面的な理由ははっきりしている。
だが、しかしだ。
それだけじゃあ、納得できないんだ。似たようなアニメだってあるはずだ。もっとキャラが可愛かったり、話にひねりがあったりするものもあるはずだ。作画かなにかわからぬが、アニメーションとしてよく作られているものもあるはずだ。だが、なぜ、よりにもよって、おれには『ストライクウィッチーズ』なのか。なんなんだ、これは?
監督一人のものじゃないってのはわかっている。
おれの勝手な持論によると、『ストライクウィッチーズ』は三つの要素が高度に融合し、化学反応を起こしている。
一つに、細部の細部までこだわっているミリタリー要素だ。
鈴木:ネウロイを撃破した後に、「ウーーーー」という音が流れているんですが、これは実際のイタリアの空襲警報解除の音です。解説しておかないとたぶん、日本では2人ぐらいしかわかる人がいないような気がしました(笑)
鈴木:天城の艦内図がないので、いろんな人に聞いて探して、構造を調べました。
島田:そして、ここまで探してわからないのだったら、間違いがあったとしても、、当時乗ってた人くらいにしかわからないだろうと開き直りましたよね(笑)
浦畑:もし、間違いを指摘できる人がいたら、むしろアドバイザーとして今後は仲間になってもらおうというね(笑)
二つに、声優陣の結束である。おれはアニメ視聴歴も短いし、ましてや声優さんの経歴やポジション、あるいは良し悪しなどについてあれこれ言えるようなもんじゃない。ただ、ずっとすばらしいラジオを聴いているうちに、これはどうも「営業的」な仲良しさではないな、と感じることが増えてきた。よくはわからないが、今現在中堅どころというのか、そのあたりにいる、プロフェッショナルであり、あるいは戦友であり、そういうなにかだ。「もう現場でも年長になってきた。どう振る舞うべきか」とか、「芸風の幅をどう広げるべきか」とか、たまにシリアスな話しになっていく、そこがおもしろい。そこがおもしろいのは、やはり中堅どころのアニラジを聴いているところで感じるわけだが、この『ストライクウィッチーズ』の声優陣はとくに面白いように思える。まあともかく、なにかしらの結束感が、ひょっとしたら特別ななにかを生み出しているのではないかと、そう思ってしまう。
そして、三つ目、それが高村監督の「かわいい」へかける思い、これである。そして、実際に生み出されたキャラたちの魅力! これこそが、おれにとっては一番の不思議であり、また一番興味深いものにほかならない。
―かわいい女の子を描くコツはありますか?
高村 キャラクターは造形の問題だけではありません。デザインの状態ではかわいい女の子はいっぱいいるんですよ。でも、デザインの状態ではただの絵、こけしのような状態なんです。l女の子をかわいく描くには、そこに魂を入れなければいならないと思います。
この「魂」というものだ。仏作って魂入れず……太古より人びとは、というか創作者は「魂」を入れようとしてきたに違いないのだ。まあ、はじめから「魂」にそっぽを向くことを目指したものもあるかもしれないが、それはまたべつの話だろう。ただ、入れようとして入ったものと入らないものがある。その違いとはなんなんだ。
と、入っただの入らないだの履いただの履いてないだの、客観的に言えるかどうか、という話もむろん出てこよう。すなわち、これを受け取るおれという主体があって、下手すればその半分を受け持っているかもしれないということだ。おれのなかに『ストライクウィッチーズ』なら『ストライクウィッチーズ』の入る凹部があり、そこに凸がすぽっと嵌ったということだ。凹を持っていいない人には嵌まらない。当たり前の話だ。
けど、おれは伝えたいんだ。
セーラー服着て、そこらへんの女子高生をつかまえて、「わたしは言葉をしゃべれない女の子です」ってスマートフォンの画面を見せて……いや、違う。そうじゃない。『ストライクウィッチーズ』はすごくすごいんだぜ! って、なんか伝えたいって思うんだ。一見すると萌えアニメの極北みたいな代物だ。でも、なんか違うぜ、すげえんだぜって言いたいんだ。言っても言っても言い切れないくらい言いたいんだ。
たとえば、劇場版のブルクホルンとエーリカの登場シーン。
島田:ここはアフレコ後に書き直してもらったシーンです。はじめはバルクホルンが運転していました。しかし、バルクホルンは運転が苦手という設定で、僕と鈴木さんが絵コンテのチェック中に見逃してしまっていたんですよ。
鈴木:すでに、修正するのは難しい段階で、ここでバルクホルンが運転する理由をでっち上げようという相談をしていたんですよ。
高村:しかし、キャラクターとしてバルクホルンがぶれてしまうという話を聞いて、これは直さなきゃなと。レイアウトもとっていたので難しいかと思ったのですが、このパートの演出をする林宏樹さんがなんとか対応してくれました。
あの、劇場でも笑いがおきたシーンの裏ではこんなことが行われていたんだぜ。……って、観た人相手の話だけどさ。ハイデマリーさん(彼女が強すぎたために……という話はおもしろかった)が運転を嫌がってるという設定があって、そりゃモデルがなあという話で、バルクホルンも同様だったんだな、と。まあ、実在モデルが自動車事故ししてるということなのだけれども(ラヴレンチ―・ベリヤ好きとしては、ソ連の謀殺を疑ったりもする陰謀脳なのだが、すばらしい『ストライクウィッチーズ』の話に混ぜる必要はないだろう。しかし、オラーシャ帝国にはサヴィンコフもアゼフもいなかったのか?)。
おれがその設定に気づいたのは、『501部隊発進しますっ!』2巻でのことだったのだけれども、おれ以上に古参の、もっと熱心なファンにしてみれば常識だろう(おれがすばらしい『ストライクウィッチーズ』を見始めたのは……ともかく1期のころはアニメ自体ぜんぜん観てなくて、2期の前にまとめて借りて観たのだった……ような)。
けど、このシーンは宮藤が服部静夏に叱られながら、ふと「バルクホルンさんに怒られてるハルトマンさんの気分だな」って思って、一瞬だけ二人に場面転換する、そんなていどのところなんだ。そりゃあ最古参のファンからすれば、バルクホルンが運転するのは許せないかもしれないが、べつに見逃したっていいようなところじゃないですか。そこを、「バルクホルンがぶれてしまうという話を聞いて、これは直さなきゃなと」と判断を下すところがかっこいいと思うんよ。同様に、赤ズボン隊の面々について書けなくなって、資料をかき集めて苦労したってところがいいなって。
まあ、その点で、キャラを掘り下げていくタイプの高村監督のありようと、ともかく広がりを持っていくであろう『ストライクウィッチーズ』世界は、ある意味で相反するところもあるかもしれない。ある種の緊張感だ。劇場に顔だけでいいから出て欲しかったマルセイユにしたって、本当は出したくなかったのかもしれない。ただ、そこを補うのが島田フミカネや鈴木貴昭らによるキャラのベースあってのことだろう。
さて、『ビビッドレッド・オペレーション』だが。
で、だ。今、高村監督が取り組んでいるのは『ビビッドレッド・オペレーション』(略称は『ビビオペ』あたりになるのか?)だ。キャラクター原案、デザイン、監督と全部受け持っての仕事だ。もちろん、こういったアニメは一人では作れない。が、ことキャラクターに関してはほとんど高村監督の彫った仏といっていいだろう。そこにどんな魂が入るのか、楽しみでならんし、あるいはおれが『ストライクウィッチーズ』に惹かれる理由、どこに魂があるのかを見られるかもしれない。あるいは、おれが魂をひかれているのは高村監督以外の誰かによるものだった、あるいは組み合わせだった、という可能性もあるだろう。いずれにせよ、楽しみなのだ。
ただ、一方で、『ストライクウィッチーズ』はどうなってしまうのか? という思いもある。希望を述べれば、501の戦いは高村監督に〆てもらいたいというものだ。アニメ3期でも、劇場版2でもよい。時間が経って、娘TYPEの表紙のように、少し絵柄が変わったとしてもなんのことがあろうか。おれはそれを待ちたいと思う。そう思っている。
>゜))彡
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ストライクウィッチーズ 501部隊発進しますっ! (2) (カドカワコミックス・エースエクストラ)
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……ほしい。
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