桐のまな板を買う

 桐のまな板を買う。700円ちょっと。まあ買おうと思えばわざわざ刑務所で買わずともいいだろうが、横浜刑務所近くに仕事で寄ったので。桐材は軽いし柔らかい。庖丁は痛めなさそうだが、まな板が先に痛む可能性はある。ただ、切り味? 切られ味? がどんなものか気になっていたのだった。ちなみに、今使っているのも刑務所の矯正展で買ったもので、まだまだ使えるのだけれども、かんなをかけて手入れするくらいならば、という感じ。いや、かんなをかけるほど剃ったりもしていないのだけれども。ただなんだ、まな板は木製がいいよなと。

 しかしなんだろうね、この製品とこの価格とかね、どうなんだろうね。桐のまな板といってもネット通販サイトで価格を調べてみてもピンからキリまであって(キリだけに!)、この秋田の刑務所で作られたのはどのていどなのかとか、まあわからんか。しかし、なんだろうね、なんというか、刑務所製品販売所の中にいるときのなんともいえぬ雰囲気というものは。50円のポケットティッシュケースひとつにしても、その背後にはどんな人間の罪と罰があるのか想像せずにはおられない。悪趣味と言われればそれまでだが、これも一つのブランドというような気すらする。