
- 作者: リチャードブローティガン,中上哲夫
- 出版社/メーカー: 思潮社
- 発売日: 1991/05
- メディア: 単行本
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恐怖から君は一人ぼっちになるだろう、
きみはいろんなことをする、
だけどどれもこれもぜんぜんきみらしくない
「恐怖から君は一人ぼっちになるだろう」
気づくことはなにかを失うことだ。
このことに気づくのにぼくはなにを失ったかについて考える、
もしかしたらそのために嘆くことになるかも。
「気づくことはなにかを失うことだ」
すこし抽象的な二編ほど。後者などはどこか禅っぽさがある。ブローティガンもダルマ・バムズの一員だったのかもしれない。いや、実際に禅に興味を持ったことはたしかなのだけれども。
こんな調子(ってわかるかしらん)で、身近な人々のこと、小さな風景、出来事を淡々と描いていく。読み終えたときに、そんなに仰々しくないこぢんまりとした美術館を出たような気になる。ちょっとどこかに出かけた先で、ふと入ってみた小さな展覧会、そんな気持ち。
とはいえ、訳された詩というものはいったいどんなものだろう。おれにはよくわからない。ただ、おれには英語がよくわからないのだから仕方ない。英語で書かれたブコウスキーの詩集も何冊か持っているが、詩というのは短く研ぎ澄まされているだけに、よけいにわからないところがある。とはいえ、おれは訳されたものであれなんであれブローティガンは好きだ。
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