三つ子の魂百までというが、中学や高校のころに聴いていた音楽というのはわりと引きずるもののようだ。おれの場合、その一つがスウェードであって、あと二つ挙げるとすればベックとビョークとなる。おれはこの三つの情報を求めてロッキンオンを読んでいた。邦楽を小馬鹿にしつつ。
やがてスウェードは仲間割れと沈黙期間を繰り返し、中の人の中途半端な復活や解散を繰り返しつつ、また帰ってきたと喧伝されている今、おれの日記はこのようになっている。
ビョークはどこかやけにアーティストの純度を増して、どこかにいってしまったような気もしている。ポップなビョークを聴きたければマイア・ヒラサワ(『ゾー,アイム・ジャスト・ミー』マヤ・ヒラサワ/"Though, I'm Just Me" Maia Hirasawa - 関内関外日記(跡地)……ちなみに2008年の段階で注目してたってわりと早くね? と、ドヤ顔)でいいとでも?
で、ベックの話をする。こないだ、デヴィッド・ボウイの壮大なカバーをしているのをネットで見て、「あ、ベック、見た目あいかわらずかっけーなー」って思ったりしたのだった。
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最初に耳に入ってきたのは「ルーザー」だった。オレハマケイヌ 殺してみろよ。中学一年生か二年生のころに刻みつけられ、いまだに捨てきれぬ根っこのところの、自分が負け犬人生送ってて、殺すならとっとと殺せという意識。こいつは死ぬまでかわらないだろう。このアルバムは他にも歌詞覚えてて歌えそうな「ペイ・ノー・マインド(スヌーザー)」や「ナイトメア・ヒッピー・ガール」とか、いいよな、と。
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で、『オディレイ』だ。やっぱりなんだ、やっぱりこれが一番いいか、今のところ、というか。「デヴィルズ・ヘアカット」流れはじめるとな。それに、「ジャック-アス」とか、おれの人生ベスト10には入るくらい好きだし。「シシーネック」にな、「ノヴォカイン」な。
そんで、『ミューティテーションズ』は飛ばして(やっぱり良さわからんわ)、次か。『ミッドナイト・ヴァルチャーズ』か。これも飛ばすか。
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「ザ・ゴールデン・エイジ」。
「ロスト・コーズ」。これも人生ベスト10だな。
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「E-PRO」のイントロとか聴いたら、『オディレイ』のベックが! みたいに思うような。
「アースクエイク・ウェザー」いいな。ベスト10かな。……あ、なんか『グエロ』いいな、もっと聴くか。
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……というか、たんに残業して家に帰るのが面倒になった人間がYoutube漁ってただけなんだけれども、まあどうでもよろしい。iPhoneん中に『ステレオパセティック・ソウルマニュレ』まで全ベックぶちこんでみて聴き直そう。そんで、しばらくしたら『モダン・ギルト』買うよ。しかし、レンタルだの中古通販だの、手に入りやすくなったぶん、本当にひとつのアルバムを待ちかね、気に入ろうが気に入るまいが、ともかく繰り返し聴くなんてことなくなっちまったな。よくもあり、わるくもあり、と。
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