BECK『COLORS』を聴く ~彼がすべての人たちに向けて歌っているから~

 

カラーズ

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Beck - Dreams (Official Audio)

 

Amazonから「ベックのニューアルバム出るでー」というメールが届いて、このアルバムの存在を知った。おれの音楽への関心はその程度である。速攻でポチった。おれの音楽への関心はその程度である。

ベックとおれ、おれとベック。おれとベックの付き合いは『Mellow Gold』に遡る。おそらく、過去いくつかのベック関連エントリーで書いてきたので割愛する。ともかく、おれの中学からの思春期はsuedeBeckbjorkの三本立てだった。主に。

2017年のベック。おれに音楽をジャンル分けするほどの知識はないが、「今どきアメリカ風?」、「シティ・ポップ?」と思った。それが第一感だった。解説によるとそうらしいのだが、むつかしいことはわからぬ。いずれにせよ、今風であり、ポップなベックだった。

まだ、ピンと来ない、というのが正直なところではある。奇妙なベック、暗いベック。『Sea Change』がすばらしいと気づくまで、おれにはけっこうな時間が必要だった。だから、この変化にもしばらく追いつけない。でも、ベックはそれでいい。おれに即座の納得をさせないでくれ。しばらく経って『COLORS』って名盤じゃね? とか思わせてくれればいい。

「彼がすべての人たちに向けて歌っているから」。これは解説にあったベックの言葉だ。「彼」は「スティーヴィー・ワンダーみたいな人」だ。ベックはこのアルバムでそれを目指したようだ。そういうものなのか、それが成功したのか、失敗したのか、世間的な評価が得られるのか、おれにはわからない。でも、ベックはすべの人たちに向って歌ってみせた。おれのような、『Mellow Gold』から付き合ってきている人間、やっぱ『Odelay』かな、という人間……も、そうでない人間も含めてなんかぶつけてきた。ベック20年。そいつはすごいことだ。おれはそう思う。おれはiPhoneのなかにこのアルバムを入れて、心底すげえな、と思う日を待っている。

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