2ヶ月間の完全禁酒で中年男性のγ-GTはどうなるのか(あと、大建中湯の副作用について)

おれは希少がんの手術をした。「このままじゃ手術できないですよ」というおどしがあって、11月から完全禁酒している。一滴も飲んでいない。

blog.tinect.jp

 

で、おれの血はどうなったのか。入院、手術時は詳しい数字について知らされなかったので(血液どころじゃなかったのだろう)わからなかった。が、おれは無事手術を受けた。そして、退院後の通院で血液についての数字が来たので、2025年5月のものと比べてみたい。

goldhead.hatenablog.com

 

まあしかし、述べるべきはγ-GT(γ-GTP)についてでいいだろう。ほかの数字はだいたい基準値内だからだ。5月のおれのγ-GTは「112」だった。基準値が75以下だった。そのあと、市大病院の例のおどしのときにちらっと見たが、数字は忘れてしまった。三桁だったのは確かだ。それが、今回、退院後の1月にどうなったか。

 

いろいろ項目は違うがこれである。γ-GTの値は「54」! 標準値以内に入った。たった2ヶ月やぞ。これは意外だ(調べたら意外でもないが)。ASTもALTも高くはないぞ。

 

あと、血糖値はこれとはべつの表に出てきたが、「97」でこれも基準値以下。HbA1Cについては記載がなかったが、まあ血糖値が悪くないのだからいいだろう。

 

まあ、なによりもγ-GTがたった2ヶ月で基準値以内に入る。サケダイスキのみなさんはそのあたりを肝に銘じて酒を飲みましょう。

 

大建中湯の副作用

で、ついでといってはなんですが、ここでおれの入院中に2日に一度摂った血液検査の経過をさらそう。

 

 

スキャナーで撮ってないんで歪んでて見にくいが、γ-GTの値を見てほしい。52からいきなり144H、167H、158H……とぶち上がっている。入院中にウイスキーでも隠れて飲んだのか? いや、そんなことはできない。これはなにか?

 

 

 

「大建中湯」という漢方薬の副作用であった。

漢方薬「大建中湯」ってどんな薬?副作用と初期症状を紹介! | 薬剤師コラム | m3.com

大建中湯は、臨床においてよく処方される漢方薬です。厚生労働省の公表するNDBオープンデータ(※1)によると、外来における院外処方件数は漢方薬の中で大建中湯がいずれの年も一位でした。

その理由に、患者の幅広い症状に対応可能な薬剤であることやエビデンスが充実していることなどが考えられます。

特に、術後腸閉塞(イレウス)の予防、過敏性症候群への効果、腸粘膜バリアの保護といった分野でのエビデンスではランダム化比較試験など信頼性の高い研究結果も多く、臨床現場で支持されています。

 

一番出るようなメジャーな漢方薬だ。術後腸閉塞とあるが、腸がまったく働かなくて激しい腹痛を起こして五分粥→絶食、点滴に戻ったおれにも処方されたのだ。もちろん入院中は時間もあるし、どんな薬か調べてみた。カンキョウ(乾姜/ショウガ)、ニンジン(オタネニンジン)、サンショウが原料だという。なんて安全そうな薬かと思った。これがおれの小腸の動きをよくしてくれるなら悪くない。そう思った。

 

が、数日後、看護師さんが「血液の数値、γ-GTに影響が出たのでこの薬は中止です」といってきた。え、ショウガとニンジンとサンショウが? と、思った。まあ、ちょっと数字に変化が出たのだろう。手術後、入院中だから敏感なのだろう。そのくらいに思った。

 

それが、結果は上の通り、いきなり3倍近くに上昇している。これは普通にやばいだろう。おれが入院して血液検査しまくっていなかったら、気づかないところだった。

 

もっとも、これはこの薬の副作用として認識されているものではある。また上のサイトから引用する。

 

大建中湯には、一般的に注意が必要とされる生薬を含んでいないため、副作用が懸念されるリストには上がりにくい傾向があります。そのため、医師や薬剤師にとって、副作用への警戒心が低くなりがちです。

さらに、有効性がエビデンスによって明確に証明されていることから、漢方薬に精通していない医師でも、外科、内科、消化器科、婦人科など幅広い分野で積極的に処方される漢方薬でもあります。

漢方薬は安全だという一般的なイメージも相まって、効能効果への期待と安心感から処方のハードルを下げているとも考えられます。

たしかに、大建中湯の副作用発現は2.0%程度というデータもあり(※2)、決して多くはありません。しかし、漢方薬も薬剤である限り、絶対に安全であるとは言い切れません。

 

で、なにか。

医療用医薬品 : 大建中湯 (コタロー大建中湯エキス細粒)

11.1.2 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST、ALT、Al-P、γ-GTP等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

あ、ASTとALTもか? あ、本当だ、いきなり2~3倍になっている。めんどうくさいから画像は作らないけど、γ-GTPといっしょに急上昇しているじゃないか。いやはや。

 

まあ、そういうわけで、なんか安全そうですげえよく使われている漢方薬にも、ごくまれにこういうことがありますよ、という話。しかし、これ、外来処方とかで飲んでいたら、気づかないぜ。それでなんかの血液検査で、「酒も飲んでないのに!」とかなる人とかいるんだろうか。まあ、ごくまれな話だろうが。

 

おまけ

おれはいま、すげえ酒が飲みたい。手術が終わったからか? いや、手術はまだ残っている。ストーマ閉鎖手術だ。それに、「酒が飲みたい」というのは、なんというのだろう、身体的に求めている、渇望しているというのとも違う。「酒を飲めば楽になれるのではないのか」という「考え」によるものだ。

 

なにが楽ではないのか。ストーマ(人工肛門)にほかならない。これの不自由さ、不快感、不安感、なにもかもが四六時中ストレスとしてのしかかってくる。しかし、ストーマ装具は四六時中装着していなければいけない。もちろん、キューッとなって苦しくなることもるし、プツプツ排出される不快感もある。かゆみなんかが少しでも現れたら最悪だ。どうしようもない。逃げようがない。装具の交換も中二日から中一日にしようと思う。それでも、とにかくパウチはぶら下げてないといけない。カロリーをきちんと取るようになって、排出の回数も増えた。それもいちいち面倒くさい。

 

こういう精神的な負荷に対して、もうレキソタン(抗不安剤)だけじゃやってられないというところがある。酔っていれば、キューッとなるとのも、プツプツも少し気がそれるのではないか? そう思えてならない。

 

が、酒を飲むことによってストーマに悪影響があって、キューッがひどくなったりしたら、それはそれでおそろしい。なにより、今は飲食自体に非常な恐怖感があって、決まり切ったものしか口にいれたくない。できることならなにも口に入れたくない。そのくらいの心理になっている。

 

というわけで、下がった肝臓の数値も考慮に入れて、飲酒を再開する可能性はあるかもしれないし、ないかもしれない。そんなところ。