11年ぶり6度目のスウェード ―『ブラッドスポーツ』―

スウェードって何? 誰? 生地? アメリカのフォークシンガーに訴えられてザ・ロンドンってつけろよ、とかいう人は相手にしていません。
ブラッドスポーツ(初回限定盤)(DVD付)
 「11年ぶり6度目の出場」。あなたはどんな高校を思い浮かべるだろうか? 甲子園常連といえるほどではないが、まったく無名校ではない。11年より前の6度では、それなりの常連として
結果を残していたのかもしれない。特徴のある野球で高校野球ファンに印象を残したのかもしれない。しかし、11年出場を逃しているのである。これは決して短くない。はるか昔というには近いけれども、つい最近とはとてもじゃないが言えない。そんな年月だ。
 そんな高校。そんな高校が出場してきたら、どう思う? 5年連続12回目とか、昨年の夏の優勝校に勝てる感じはしない。けれど、その高校のファンだった人は、応援はしたいし、ひょっとしたら11年前のスタイルを見せてくれるかもしれない、そんな期待を抱きたくもなる。がんばれよ、という感じ。

 あらためて書く。わが青春の(そんなものがあったとすれば)バンド、スウェードのニューアルバムの話である。the tearsでもなければ、ブレット・アンダーソン名義でもない。スウェードの、ニュー・アルバムである。11年ぶり6枚目のニュー・アルバム……。

 期待通りの試合をしてくれただろうか? 思いがけず、優勝してしまったろうか? 正直なところ、買って、聴いて、聴いて、聴いての今の段階で言い切れるものではない。ただ、最低限言えるのは、11年とちょっと前の、「らしい野球」をしてるぜってことだ。全体を通して、やや単調、いや、緩急はあるけれども、融通無碍の自由さというのには欠けるかもしれない。ただ、アルバムのどこを切り取っても「スウェードっぽい」のだ。おれは『ニュー・モーニング』だってスウェードだと思うけれども、『ドッグ・マン・スター』と『カミング・アップ』っぽいという予告どおりというところは達成している。どの曲が先行公開されていても、おれはyoutubeを馬鹿みたいにリピートしただろう。
 いくらか、抜けが悪い感じはする。言うなれば、全体的に濃厚で、ややくどさはある。あるけれども、なにせ11年ぶり6度目だ。力みくらいある。世間的に見りゃ、10年ぶり30回目に比べりゃ地味だろうが、それでも、頑張ってんぜ。もう、おっさんになっちまって、おれだって、1stのころなんて、中学生なりたてだったんだぜ。そんでも、なんか相変わらずマイクを振り回してんだぜ(付録のメイキング・ビデオ)。
 けどさ、もう、すげえダサいシロモノになっちまってるのかもしれねえ。今どき流行らないもんかもしれねえ。でも、まあいいんだ。おれはどんな音楽が流行ってるかなんてまったく知らねえんだ。それで、いつの間にかなくなってたんじゃねえかって、こういうジャンルの音楽が聴きたくて、いや、ジャンルじゃねえよ、お前らがやってくれんのをさ。それを散々待って待ってさ、バーナード・バトラーが抜けて、どうなるって思った後、なんかさらにすごい可能性を見せてくれてさ。『ヘッド・ミュージック』とかだっていい曲あるけどさ(それを言ったらティアーズだって)、ああ、なにが言いたいのかわかんなくなってきた。けど、『ニュー・モーニング』よりこっちだろ、って。ボーナス・トラックにいい曲があるところも変わってねえよ。なあ。
 それで、このまま次行ってくれ、話は早いが次だと。2年連続7回目。悪くない。それで、もうちょっと軽快さも取り戻して、スカッと抜けのいいところもあるような、そんなやつをよ、おれは期待してるぜ。ほんとうにそうなんだよ。それまでは『ブラッドスポーツ』聴きまくるからよ。おれは待ってるぜ。
 

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Bloodsports

Bloodsports

……おれはまあおまけのDVDとか対訳とかついてる日本語版買っただよ。でも、なんでもいいだよ。……インタビューが載るっていうから、10年ぶりに買うよ。
Suedeドッグ・マン・スターカミング・アップヘッド・ミュージック(コンプリート・エディション)(DVD付)A New Morning: Deluxe Edition

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……内容はあんまり関係ないけど荒ぶってる。

……8年前!

……youtubeバカスカ貼ってるな。こんなの書いたっけ。