ゲイリーミナレットを覚えていますか?

18番枠に18人気馬の江田照男を仕込んでおくのはJRAの粋なはからいであったかどうか。ミナレットのあれよあれよの逃げ粘りは見応えがあった。

とはいえ、おれはミナレットと言われると、冠が足りないような気がしてならない。ゲイリーミナレット。これである。でも、名前しか思い浮かばぬ。なぜこのゲイリーの馬を覚えているのか。

ゲイリーミナレット|競走馬データ- netkeiba.com

ツインターボの下である。それゆえに、頭のなかにあったのだ。しかしなんだろう、この父馬のミナラというのはおれの脳内種牡馬辞典の中(たいした量は入っちゃいないけど)からは、なんにも出てこない。アルファベットにするとMin Allahなのでイスラームっぽい馬名なのだろうか。ミナレットもモスクに付随する塔かなにかだ。

建築物の馬名というと、思い浮かぶ馬が一頭いる。ミホノポタラ。これである。

ミホノポタラ|競走馬データ- netkeiba.com

言うまでもない、ミホノブルボンの下である。それも全弟である。しかし、未出走だったか。ポタラチベットの方の宮殿である。いつかポタラという名の馬が出てくることもあるだろうか。

ツインターボにせよ、ミホノブルボンにせよ、たいそうな逃げ馬である。ミナレットがその域にいけるかどうかというとわからない。シャンソニエールのような逃げ馬として、正月の金杯に出てきたら似合いそうな気はする。

たいそうな逃げ馬といえば、土曜日の西のメーンでエイシンヒカリがオープン特別を逃げ切った。当コースで日本レコード持ちのグランデッツァを撃破したのだから、やはり素質は高い。エイシンヒカリがどのような逃げ馬として後の世に記憶されるかはわからない。いや、もはや記憶されるには十分ではある。なにせゲイリーミナレットやミホノポタラのことを覚えているような人間がいるのが競馬だからだ。