水とヤクザ

おれの徒歩通勤路にヤクザの事務所がある。マンションの一階だ。たまに誰かのお出迎えのためにヤクザが歩道にうじゃうじゃいたり、整列したりしている。ちょっと遠いところから来た「いかにも」なナンバーの「いかにも」な車が事務所の前に停まっていることもある。そして、ときには空気の入れ替えかなにか知らぬがドアが開いていることがある。

開いたドアから見えるものといえば、なにか大きな壷と、ペットボトル飲料水が入ったダンボールの箱である。

おれはそれを見るたび「阪神淡路大震災のときに暴力団が大活躍した神話」の流れで、うちの組もなにか災害があったら水を配りますよ、というポーズだと思っていた。

が、昨今の山口組分裂報道を見るに、彼らは本部から水を買わされていたのである。置き場がないから出入り口付近にどんと積まれていただけなのである。それはそれでどうなのだろうか、まあまるでわからない。ちなみに、その組は今のところ絶縁も破門もされていない側である。今のところ。

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