さて、帰るか

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金、金、金、金とは無縁に生きていきたい。そのためには、金、金、金、金がいる。とはいえ、おれは金、金、金、金を稼ぐことに興味が持てない。おれが貴族に生まれなかったのが間違っている。おれは金、金、金、金が大嫌いだ。おれは金、金、金、金が大好きだ。

インターネットというのはわりと金、金、金、金と無縁のところのように思えた。金、金、金、金から自由なスペースだと思えた。そう思えた時期もあった。今や金、金、金、金が大きな尺度となって、金、金、金、金奴隷が、金、金、金、金を稼ぐための金、金、金、金スペースになってしまった。ある人の個性や才能、趣味、趣向なんかはひとつの尺度で測れやしない。けど、金、金、金、金はたくさん稼いだもの、持っているものが偉い。たったひとつの尺度。それだけ金、金、金、金は人類にとって偉大なるものであって、ひょっとしたら生まれたかもしれないなにか新しい人間のつながりや生活のあり方すら否定してしまう。金、金、金、金。退屈でつまらない。

まあそもそもインターネットを生み出し、それを維持し、何事かを動かしていくのも金、金、金、金であって、その現実から逃れられるものではない。この世は絶望だ。生まれてきたのが間違っている。おれは金、金、金、金がなくなって死んでいくのだろうと思う。すくなくとも恵まれたベッドの上で死ぬことはないだろう。灼熱の路上か、極寒の路上か。おれは冬に生まれたから夏に死のうか、それとも冬に生まれたから冬に死のうか。春と秋には死にたくない。梅雨時というのもおもしろくなさそうだ。灼熱の路上で焼かれるか、極寒の路上で凍りつくか。そこのあんた、賭けをしないか。とはいえおれはおれの死に方に賭ける金、金、金、金なんてなかったっけ。

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そういうおれもこんな日記でなにかお恵みいただいて、それを文字通り食って生きているからなんとも言えない。さて、帰るか、と思ったが、帰れない事案が発生したので、ここまで。さて、帰れない。