坂本慎太郎『できれば愛を』を聴く

 

というわけで、坂本慎太郎のニューアルバムを買った。

 

できれば愛を

できれば愛を

 

 

 


できれば愛を (Live In-Studio Performance, 7/12/2016) / 坂本慎太郎 (zelone records official)

 

おれはこのアルバムを買うにあたって、収録曲の一曲も聴いていない。ラジオから流れてきたという記憶もない。上に貼ったYoutubeも今知った。ネットで下のインタビューを読んでその存在を知った。はてなには、ゆらゆら帝国坂本慎太郎のファンが多いようなきがするが、実際のところどうかわからない。

realsound.jp

インタビューから気になるところを引用する。

坂本:ああ、前回は自分でもシリアスで、ちょっと恐ろしいアルバムを作っちゃったというのがあって。周りの友だち数人にも「怖い」と言われて(苦笑)。次 はもっとハッピーなアルバムを作ろうと思ったんですけど、それはけっこう早めに挫折しました。楽しげな感じにしようと思ったら、やればやるほど重くなっ て、結果的に前回のよりも重いんじゃないかってものができて、そこは自分でもびっくりしてますね。

そして。

坂本:というかフレッシュで飛び出してくるみたいな印象のものをやりたかったんです。歌詞とか歌の内容じゃなく、演奏と音の質感みたいなのが飛び出してくるみたいなのにしたかったんですけどね(苦笑)。

これである。たしかに重い。なるほど、 顕微鏡で微小な世界を延々と見ているような(「顕微鏡でのぞいたLOVE」という分かりにくいテーマのもとに制作されたらしいので)気にすらなる。曲調や質感もアルバムを通して通貫していて、抜け出せない夢のような怖さがある。あるいは、退屈なアルバムと言ってしまってもいいかもしれない。フレッシュでキャッチーな曲なんてない。なんだかずっとピローン、ピロロローンとしたところに、坂本慎太郎の重い声が乗っかって、歌詞は前向きだったりしても(歌詞カードを先に読んで、あとから曲を聴いてイメージがぜんぜん違った)、なにやら……重い。夏っぽいサウンドではないような気もするけど、冬かといえばそうでもない。前作の続きのようにも聴こえるし、境目がないような気がする。

坂本:たぶんね、つまんなくなっちゃうと思うんですよね。自分が作るものが、過去に聴いたことあるものに聞こえて。僕も一時期ありました。何聴いてもつま んなく感じるというのは。だけど曲がつまんなくてもいいやつってあるじゃないですか。なんも凄いことしてないのに、すごくいいとか。そのへんに注目してい くと、限界がないんですよ。

聴いているおれがこの境地にあるのか、ついていけているのか、よくわからない。よくわからないが、おれはゆらゆら帝国にしびれたし、坂本慎太郎のソロも好きだ。まだまだ何回も聴いて、聴いて、アルバムに没入していくのかもしれない。とりあえず、しばらくは聴く。以上。

 

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ナマで踊ろう(初回盤)

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d.hatena.ne.jp

 

ミーのカー

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どんなきっかけだったか忘れたが、「ミーのカー」に衝撃を受けてゆらゆら帝国を聴き始めたんだっけ。すげえかっこいい。