さよなら、ヴィデオ・ゲーム

おれが幼稚園のころだったか、任天堂ファミリーコンピュータを発売した。我が家にはすぐにそれが入ってきた。父親が新しもの好きだった。それから小学生時代、スーパーファミコン、中学に入って、プレイステーション派とセガサターン派……。数々の有名RPGゲーム、恐ろしいほどの時間をつぎ込んだダビスタGジェネ、わりと腕に自信があるファミスタ。プレステも2になり、3になり……。

そしておれはすっかりゲームをやらなくなってしまった。やる暇がない。三十路を過ぎての深夜アニメへ分け入り、図書館通いによる追い立てられる読書という悪癖がつき、土日は相も変わらず外れ馬券を買うという日々。

ゲームが、できなくなった。おれはおれのプレステ3に悪いことをしたと思っている。何をプレイした? 『FF』はやったか? 『アイマス』目的で買ったのだっけ? 結局は基本無料の『エースコンバット・インフィニティ』ばかりやって……ずいぶん経つ。

また、iPhone XSというゲームも十分に遊べる端末を手に入れ、いくつかゲームを入れてみたものの、プレイする気がおきない。もう、おれは、おれの物心ついたときから歩んできたゲームと別れることになってしまったのか?


Lana Del Rey - Video Games Live On BBC's Radio 1

……と、思っていたら、こんなニュースが目に入った。

PlayStation 4 大バンバン振る舞い!今すぐカモン!キャンペーン | プレイステーション

PS4本体が5,000円値引きで、なおかつ製品版ソフト2本無料、というキャンペーンである。

もしも、もしもおれがPS4を買うとすれば、これが最後の機会だろうと思った。もうすぐPS5が出るかもしれないから……とか、そんな事情にも詳しくない。ラインナップされているソフトでも、どれが面白いのか見当もつかない。

いや、そんなことは些事だ。まだ、わずかでもおれがヴィデオ・ゲームと付き合うのか。下の下の方の端っこの端っこだが、一応はゲーマーというものであり続けるのか。おれのアイデンティティに関わる問題なのだ。金のないおれがこの機会を逃して、PS5、もしくは任天堂のなにか、それともゲーミングPCを買う、ということはないだろう。

 

だいたい、やりたいゲームはあるのか。

一つだけ、ある。

 

エースコンバットのナンバリングタイトル。これである。VRとかは知らない。これは、やりたいよな、と思っていた。このためだけに……買うか? 買ったところで、プレイする時間はあるのか? 体力はあるのか?

さて、その答えは……。

この日記に、またヴィデオ・ゲームの話題が出てくるかどうかで確認されたい。