春というには遅く、ようするにソメイヨシノの散るころにようやく散歩などに出かける。
近所のだれかの家の庭。ここまで立派になるまで何年かかったのだろうか。
まだ椿の咲く。しかし、少し暑いな。
虫なども出てきてどれだけ経つのかどうか、年度末の仕事でこもっていたおれにはわからない。
アメリカザイフリボク。ジューンベリー。好きに呼べ。
日本人の特徴として、庶民まで園芸好きが多いというのがひとつある。明治に来た西洋人もそう書き残している。
江戸の園芸文化のちょっとした異常さなどを引き継いているのかもしれない。
食べかけにもほどがある。
都市の動脈が走る。
なにかが吊るされる。晒し者。
でも、脳をトレーニングするんだ。
むっちゃハイ!
脳内花畑にして。
おおおおおおおおおおか川沿いの桜もややおとなしく。
こちらは満開。
図書館から帰りて夕方。
根岸森林公園のようすも見ておこうか。
徒歩にて。
日は傾く。花見から引き上げる大勢の家族とすれ違う。高級住宅街に帰っていく。
おれ一人、金もなし、家族もなし。
こう見ると森よの。
まあ、五時くらいでもまだ明るいのよな。仕事場にこもる日々送るとわからぬ。
オオシマザクラのように葉が一緒に展開するほうがおれは好きなのだが。……ちょっと紅色が強いか?
こんな派手な紅白。
猫がいた。
猫に見つかった。
おしまい。