東京国立博物館特別展『古代メキシコ マヤ、アステカ、テオティワカン』へ行く

東京都美術館『マティス展』に行く - 関内関外日記

 

午前『マティス展』に行った午後、今度は『古代メキシコ展』に行った。両展覧会がなんか連携しているので知った。おれはサッカーのメキシコ代表が大好きだが、古代メキシコの文明についてはとんと知らぬ。でも、メキシコチックなデザインなどは好きだ。その程度のことだ。

mexico2023.exhibit.jp

『古代メキシコ展』は混んでいた。マティス展より混んでいた。知らないところで古代メキシコブームが来ているのかと思った。しかし、これがおもしろい。装飾品を見ては「これは商売になるよ!」とずっと言っていた若い男の人がいたりした。あと、なぜかFGOの説明を同行者にしている人もいた。

 

なんか古代メキシコの人たちはやたらと顔をつける癖があるみたいで、こんなんかわいいだろ。魚ではないのかも知れないし、魚かも知れないが(物としては刃物)、なんかいい。

 

しかし、「かわいい」という感情が人類に芽生えたのはいつだろうか。古代人にとっては畏怖や神聖さを感じさせたかもしれないものも、現代のわれわれから見たら「かわいい」と思えてしまう。とはいえ、そう思うのも思い込みにすぎず、古代人も「かわいいものができた」と思っていた可能性は排除できない。人間が人間になってから、脳みそなんてたいして変化していないのだ。「かわいい」の起源について知りたくなったな。

 

骸骨のモチーフも多い。まあなんといっても人身供犠(人身御供)の根強かった文化らしいしな。

 

とはいえ、なんかおかしいのだ。これは発掘者により「奇妙なアヒル(Pato Loco)」と名付けられた一品。貝がふんだんに使われている。いい感じよな。

 

まあしかし、そんな文化も文明もスペインに征服されてしまう。これは征服後に書かれた書物の一ページ。この中央の鷲が、現在のメキシコ国旗に用いられているらしい。

 

鷲人間(だったかどうか)。これは大きくて存在感あった。

 

赤の女王(レイナ・ロハ)の仮面と装飾。これが今回の展覧会で一番の代物だろうか。辰砂で真っ赤になってボロボロの骨の遺骨(発掘映像が流れていた)から、このマスクをよく復元したものだ。

 

こんなんはなにも知らんと見せられて、「中国の秦の時代のものです」とか言われたら信じてしまいそう。

 

こんなSFっぽさは特徴的か。機械兵のように見える。トウモロコシを持って、担いでいるだけらしいのだが。

 

なんか顔が赤いこの人はプルケ神パテカトル像。発酵酒プルケの神。「プルケは今も、テキーラとメスカルに並ぶメキシコを代表する地酒」と説明されていた。なんだプルケ。

 

え、なんかAmazonで買えるの。でも高いな。一度くらい飲んでみるか?

 

まあ、そんなこんなで、どんなだと言われたら、かなり楽しめる展覧会であった。グッズもメキシコで溢れていて(値段は高めなのでチャイハネみたいなところに行ったほうがいいかもしれないが)、それなりにおもしろい。あと、FGOのコラボグッズがあって、ああさっきの人はこれも目的だったのか、などと思った。古代メキシコの神様が出ているんだろうね(おれはFGOほとんどまったく知りません)。

 

で、おれがお土産に買ったのは、五千円以上するメスカル。「そういえばメスカル飲んだことないな」と。しかし、こんな高い酒(おれにとっては)、わざわざ博物館で買うか? みたいに思ったが、なんかこうでもなきゃ買わないか、と思ったのだ。

 

で、そのメスカルときたら……、これはまた別の話。

 

まあともかく、めっけもんといったら失礼かもしれないが、写真で紹介した以外にも(全品撮影可)おもしろいもの、かわいいものたくさんあるのでおすすめです。古代メキシコいいです。

 

以上。