弁護士でタレントかタレントで弁護士か

大阪府知事選は27日、投開票され、自民党府連の推薦、公明党府本部の支持を受けた無所属新人の弁護士でタレントの橋下徹(はしもととおる)氏(38)が、民主、社民、国民新推薦で元大阪大教授の熊谷貞俊(くまがいさだとし)氏(63)、共産推薦で弁護士の梅田章二(うめだしょうじ)氏(57)ら無所属新人4人を大差で破り、初当選を決めた。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080127-OYT1T00423.htm

 ここのところあまり帰れてなくて、テレビのニュースもよく見ておらず、今朝たまたまこ橋下弁護士の街頭演説のようすが流れていて、俺は思ったのだ、この、黒髪にしてメガネのこの男の容貌は、綾小路きみまろに似ている、と、しかし、俺は人間の顔を記憶したり判別したりする性能が著しく低いので、髪が黒くてメガネをかけてマイクを持っている男だというだけかもしれない。

 ビラどうこうという話があるので、調べてみたらこのようなもので、たしかにこれは、実に気持ち悪いしろものであって、こんなもので相手候補の人気を下げられると判断したやつというのは、おおよそセンスのないやつだろうと思う。これが後方支援だとすれば、前線にいる人間を後ろから撃ったようなものじゃないかと思うが、しかし、あまりに大差あったようで、このビラ程度でどこまで影響したのかというのはわからない。相手のネガティブ・キャンペーンの類を、日本人はあまり好まないのかどうかわからないが、このビラはそれ以前の問題であって、夢ある大阪と言われてもよくわからないし、怪文書にしては業者のデザインが入っているようだし、どう見ても特定の人物の支持と特定の人物の批難で構成されているのに、実名も載っていないなどというのは、このビラ自体が非合法なのか、非合法すれすれなのかという疑惑すら抱かせる理由になってしまっていて、ここまで逆効果らしいものは他にないのではないだろうか。こういったものを、半匿名のようなものを、名指しなしに大量配布してもいいとなると、逆に、自らの陣営に対するひどい誹謗中傷をさも相手の仕業のように装ってばらまくという戦術すらできるんじゃあないかと思うが、今度はそれが正鵠を射たりして、本当の自爆になったりしたら面白いようにも思うが、まあそんな漫画のような話はないのだろう。