優雅で感傷的なおれ、そして「はてなダイアリー」

d.hatena.ne.jp

はてなでは現在、「はてなダイアリー」と「はてなブログ」という2つのブログサービスを提供しておりますが、はてなダイアリーを2019年春をめどに終了し、はてなブログに統合いたします。

終わってしまうのか、はてなダイアリー。……といったところで、「はてなブログ」に日記を移して数年、それほどの感慨はない、か。

おれははてなダイアリーで日記を書き始め、少しのあいだはてなブログと併用し、ついにブログ一本に絞った。だが、記事の移行はせずに、はてなダイアリーはてなダイアリー(跡地)として残した。

おれのはてなダイアリーでの最後の記事はこれである。

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……移行しないで残す理由としては、やはりおれははてなダイアリーに書いてきたし、表示させてきたし、公開してきたんだ、という感傷です。もしもはてなダイアリーというサービスが無くなるとなれば記事を移行させるでしょうが、当分の間はこのままにします。

はてなダイアリーというペン、あるいは用紙を使ってものを書いてきたのだし、それはそのように保存されるべきだと思ったのだ。テキスト、あるいは写真のデータはデータ、たとえ印刷しようと、べつのブログに移ろうと、変わりがないといえばそうかもしれない。だが、はてなダイアリーは「場」であったのだし、「表現手法」であったのだ。おれにとっては、書かれた内容と不可分ともいえる。だからおれは、はてなダイアリーを残したままで、引っ越しをしたのだ。

が、いよいよはてなダイアリーのサービス終了である。おれは、これを機に、昔のダイアリーの記事をこっちに持ってこようと思っている(インポートしたからって、こっちで書いたブログ記事が消えたりしないよな? しないよね?)。ひとつにはサービス終了という区切りであり、もうひとつには自分の過去記事を検索するのに「どっちに書いたのだっけ?」という面倒臭さの解消である。はっきり言って、後者のほうが大きい。

はてなダイアリー終了までにユーザー様自身がはてなブログへの移行等を行わなかった場合でも、公開済みの投稿データについては引き続き閲覧できる状態を維持するように予定しています。

だから、このすばらしい対応策(もう主を失ったダイアリーも少なくないだろう)があり、おれが現状過去のダイアリーを「閲覧できる状態」にしているだけであっても、もう引っ越す気まんまんなのだ。おそらく、なんらかの不具合がそこかしこに出てくることもあるだろうが、しょせんは文字データ中心、全部文字化けとかでない限り、ざっくり持ってこれたらそれでよい。

しかしまあ思えば、はてなダイアリーも長く使ったものだ。いやな気持になったこともあるし、「村」の論争を見ていて怖かったこともある。だがしかし、いろいろと勉強になった。視野が広くなった。一つの視点で見れば「左傾化した」と言われるかもしれない。でも、なんでもいいのだ。

そうだ、それに、はてなキーワードはよかったな。ふつうだったら、だれにも読まれないで終わったであろう日記に、ドラマの感想文をアップしたら、それだけで毎週100人読みに来てくれた。具体的に言えば大河ドラマ新選組!』なのだけれど、あれがなかったなら、ひょっとしたらネットに駄文を垂れ流すことも早々にやめてしまったかもしれない。そういう意味で、良くも悪くもはてなダイアリーはおれの生活を変えた、ともいえる。人生が変わった、というと言い過ぎかもしれない。いずれにせよ、おれの人生をはてなのサービスに刻み込んできたという思いはある。他に紙の日記もなければ自叙伝をしたためた原稿用紙があるわけでもない。そういう意味ではてな弥栄! とも言いたくはなるが、今回の方針で株価上がったりしないですかね? などとも思うのである。塩漬けなのはおれの生活だけで十分だ。

以上。

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