不動産屋兼大家に泣きついてみた

  • 午前十時半の電話(相手は二十〜三十代女性)
    • 不動産さん「もしもし、○○不動産です」私「あ、わたくし××アパートの入居者なのですが、あのですね、騒音についてのご相談がありまして、こちらのほうでよろしかったでしょうか?」不「まあそれは。ただいま担当者が不在ですので、代わってお話しお伺いいたしますが」私「ええと、私は▲▲号室の△△という者なのですが、隣の部屋ですから▲▲+1号室ですかね、そちらから深夜の二時半だとか三時だとかにですね、ものすごい音量で映画の音だとか音楽だとかが聞こえてきましてね。毎日というわけではないんですけれど、週に何度かありまして、昨夜、というか今朝の明け方もあったわけなんです」不「ええ、それは大変でしたね。隣の部屋からということですね?」私「はい、あれだけ聞こえるのだから、隣だと思います。それで、いちおう壁をトントン叩いてみたり、『うるさいぞ』と言ってみて意思表示をしたんですけれども、収まらないんですよ。それでですね、さすがに深夜の二時半ですとかに、直接訪ねて文句を言うのも正直こわいものがありますし、非常なトラブルになったりもしたら大変ですので、ちょっとご相談のお電話を差し上げたしだいなんです」不「わかりました、担当者が戻りましたら伝えておきますので、ご連絡先を……」

 ……電話苦手な俺にしては上出来だ。振り込み詐欺ができるくらいナイスな雰囲気を釀しだせていたと思う。いや、本当のことを話しているだけなんだけれど。まあ、万が一不動産屋さんに「神経過敏なやつの過剰反応」なんて思われたら困るし、できるだけ丁寧さを心がけよう。

  • 次の電話で言う予定の台詞
    • 「いやね、僕も人間生きていたら音が出るものだと思いますしね、深夜に聞こえる大音量みたいなのが夜の七時だとか八時だとかに聞こえてくることもありますけれど、まあ、さすがにちょっと気に障りはしますけれど、そのくらいだったら取り立てて文句を言おうとは思わないんですよ。けどね、流石に夜中の二時半とか三時となりますと、まわりもとりわけ静かな環境ですし、ちょっと目が覚めて寝られなくなって、翌日の仕事にも差し障りがでてしまいまして……。ちょっとなんというのか、精神的なストレスみたいなものもたまってくると、ちょっと困りますし、直接トラブルになってそちら様にご迷惑になるようなことになったら大変とも思いまして……」