「A」の感想

 久米宏のテレビ戦線復帰戦である。二カ月前に「第一回は見るぞ」と意気込んでいた(id:goldhead:20050202#p3)ので、とりあえずちょっとチェックしてみた。が、なんとうか、見るべきところが無かった。別に久米宏ファン、ニュースステーションファンというわけでもないけれど、「どうせならそのままニュースに行けよ」とか思ってしまった。俺の物心ついたときから、ニュースステーションは存在していたのだからしかたない。
 まあ、それはどうでもいい。番組の設定というか構成があまり面白くない。出演者も老若男女それぞれにいろいろと取りそろえてはいるけれど、どうにも緊張感が無いというか、薄まっている印象。横山やすしみたいなの、というのは無理な注文にせよ、ちょっと人数が多すぎる気もする。そして、インターネットを通じてのやりとりの画面。何カ国語がを同時通訳的に出したりして、特異なイメージは作り出せているのだけれど、単にごちゃごちゃしていて見にくい。
 しかし、何より情報の内容がつまらない。アジアのニュースといえば、今は中国の反日デモなんかが話題だけれど、録画物だから間に合ってない。いや、間に合っていても、そういうニュースには触れる気はないのだろう。いや、別に政治的なものを扱えと言っているわけではない、面白ければいいのだ。「世界まる見え!テレビ特捜部」のように、あるいは「ワールドダウンタウン」(こっちは違うか)のように。しかし、「A」で取り扱う話題はどれもぬるいもので、そりゃ確かにタイのチューレンなんて名前の話は知らなかった(遂に王座を陥落したウィラポン・ナコンルアンプロモーションにもチューレンがあるんだろうか?あるいは、ガオグライやブアカーオにも)けどさ。
 というわけで、どうにもこうにもどうなのかという番組という気がした。久米宏久米宏オーラを出していたのだから、久米宏ファンならばいいかもしれないけれど、そうでないのでちょっと魅力を感じない。大がかりな仕掛けはなくとも、久米対誰かのインタビューだけでも面白いだろうし、あるいはもっとNステ的にニュースに切り込むのもいい。とにかくぬるかった、という感想だ。しかしまあ、もう一回くらいは見てもいいか。
 追記:このタイトルもどうなのか、「A」で「エー」って。とにかくもう、ネットで検索しにくい名前で、メリットが無さそうに思える。このはてなダイアリーのキーワードという限られたシステム上ですら面倒な名前だ。そして、ついでに言うならば電気グルーヴの『A(エース)』(asin:B00000ILSN)は好きなアルバムだ。青いリサイクルの方も持っていたっけ。「かっこいいジャンパー」とか好きだ。