『義経』の感想

 久々に『義経』を見た。昨夜は挙兵した頼朝の元へ義経様ご一行が馳せ参じるという展開。そう、義経と頼朝の初顔合わせなのだ。単に感動の出会い(再会?)などではなく、今後もいろいろと含むところのある、重要なシーンである。そこへ、だ。選挙速報である。それが国の元首を決めるような重大な選挙ならともかく、秋田県だかどこかだかの知事選を、速報する必要があるのかね。そりゃ知事選が重要じゃないとは言わない。けど、一秒でも早く伝えなきゃいけない類のニュースではないでしょう。これは興ざめである。しかし、ひょっとしたら「ニュース速報に邪魔されたくなかったら、地上波デジタルを買え、DVDを買え」という策略なのかも知れない。おお、私はそういった例を知っている。私から「プロ野球ニュース」と「F1中継」は奪われた。
 話を義経に戻そう。しかしまあ、相変わらずの良い子っぷりだ。川の見張り→見事にこなす→「兄上なら先刻ご承知」のコンボなんて、教科書に乗るような流れだ。それに、財前直見をコロッといかせてしまう年上キラーぶりも相変わらずだ。しかし、ここまで出来すぎていると、あまりにヒーロー然したヒーロー過ぎて、ちょっと面白味に欠ける。が、その行き着く先が悲劇的なものなので、そこらへんがあれなのかもしれない。あれって何だかわからないけれど。まあいいや、なんか舞台が鎌倉になっているというのも、元鎌倉市民としては気になるところだし、来週もできれば見よう。