『読もう!コミックビーム』桜玉吉

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 はじめに断っておくが、俺はコミックビーム読者ではない。単なる桜玉吉ファンだ。そして、いずれにせよこの本は、古本で買うべき性格のものではない。しかし、俺は古本で買った。……いや、別にそんな前置きはいいか。『おやじの惑星』や『のんきな父さん』を持ち出すまでもなく、桜玉吉の四コマは面白い。だから、これだって一作品として評価すべきなのだ。
 とはいえ、やはりそうと言い切れる性格のものでもないような気もする。だいたい見たことがある作品だ。一瞬、俺はそんなに熱心にファミ通を立ち読みしていたのかと思ったが、何のことはない、メーンの単行本に収録されていたのだ。だからその、やはりコレクターズアイテム? と。いやいや、けど、やっぱり通して読むと面白いからどうでもいいや。特に、タイトルで言うところの「経緯」「ピンセット」「フィンセント ハン」「軟らか散歩」あたりの、気ままに躍動する擬音と動きがたまらない。
 ところで、コミックビーム誌。俺はたしか、やはり玉吉ファンの例に漏れずというか、創刊号は買った。その後、二、三号は買ったと思う。しかし、それっきりだ。玉吉はコミックでまとめて読みたいし、O村が編集長のわりにエロも少なかったように思う。で、本当にそれっきりなので、どういう感じで来て、今どうなってるのかわからない。初期の危機状態はおそらくネタでは済まないものだろうけど、この本を読んでいるうちにそういう気配は無くなっていったようだ。今、公式サイト(のようなもの)を見てみると、そうか、『エマ』とかいうのが流行っているのか。それに、今号から玉吉も連載再開という。なんだっけ、入院とかいう話があったか。まあいいや、読もう!コミックビーム