http://fifaworldcup.yahoo.com/06/jp/w/match/template.html?id=43
昨夜の帰宅途中のことである。金曜の夜だったかと思うほど、石川町のラブホテルへ足を進める、会社帰りらしきカップルの姿を見た。まあ、あそこなら明け方から大騒ぎしたって誰にも文句言われないさ。サッカー＝セックス。オリンピック競技や野球にはそういうイメージはあまりないな。フットボールはセクシーなのか？
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では、この試合は強壮剤なりえたかといえば、否だろう。ブラジル人は盛り上がろうが、日本人は性欲減退、ますます少子化が進むばかりだ。しかし、俺の当初の目標というか目当てである、「日本のシュートらしいシュート」は玉田圭司が見せてくれた。そして、ある意味、崩壊のカタルシスも。夢も希望もなかった……か？
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「一瞬夢を見た」とは、競馬の大レース、負けた騎手のコメントに出てくるフレーズ。この試合もそう意味で、夢を見れた一瞬はあった。もっとも、「直線に入って」というわけでもなく、向こう流しに入ったあたりで、だが。どこで夢から覚めたのか？
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同点に並ばれて前半終了、後半はじまって逆転。その後の日本代表の集中力とガソリンの切れ方はぶざまだったように思える。まるで、アルゼンチン対セルビア・モンテネグロ戦のケジュマン退場後。これでもし、メッシ降臨セレモニーのようなものがあったりしたら、あるいは、ブラジルにその必要があれば、点差はさらに広がっていたんじゃなかろうか。素人目にもそう見えた。それでよかったのか？
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たしかに決勝トーナメントへの細い細い糸は切れ、この一試合の勝敗も決したようなもの。それでも、うそでもいいから最後の最後まで食らい付く執念を見せろというのは、ミーハーの贅沢、無い物ねだりなのだろうか。本当に足が動かなくなるまで戦ったのが、高原直泰一人というのは少し寂しい。この皮肉は辛辣だろうか？
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この日の先発フォワードは玉田と巻誠一郎。柳沢敦が外れたことで期待は高まるところだが、巻の動きについてはよくわからなかった。正直、少し空回りしているように見えたが、解説者などが「玉田を活かす動き」などと言えばそうかと思う。大黒将志はおそらく急な出場で、こちらも見せ場も無かったか。しかし、責められるはフォワードだけだったか？
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試合中にずっと気になっていたのは、あまりに中村俊輔が見当たらないことだった。体調不良が尾を引いているのだろうか。しかし、いざというときの狙撃銃として置いておかなければならないのかもしれない。もっとも、その引き金を引くチャンスすら少なかったのでは仕方ないか。しかし、背番号10を背負う彼が、試合後の暗い暗いインタビューというのは悲しい話ではないか？
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試合後に目立ったといえば、中田英寿をおいて他にあるまい。交換したユニフォームで顔を覆う姿には、ちょっとじんときた。戦いの終わりがもたらすものの重みがあった。いろいろな批判もあろうが、やはり日本代表の中で一番日本代表の意識が高かったのは彼ではなかったか。少なくとも、他の選手たちが彼くらいの熱さとスタミナと当たり負けしなさを身に付けてから、とやかく言うべきではないのか？ ……などと思ってしまったが、あまりに寝転びが長く、さらには放送終了に合いすぎた去り方が絵になりすぎており、あまりに絵になりすぎるのはどうかなどと思ってしまったのはもったいなかったか（かようにある意味絵になる男ではあるが、ファッションセンスはツッコミ待ちにしか見えないのが不思議だ→id:goldhead:20051110#p2）？
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日本はブラジルをアシストしたと言えるかもしれない。最初から飛ばす必要はないが、あまりにもエンジンがかかってないとも言われていたブラジル。なんか、余裕とらしさが出てきたのではないか。これまで不調というか見た目どおりのロナウドが二得点。もうちょっとワールドカップダイエットをすれば、ロビーニョが中澤の股を抜いたラストパスにも追い付いていたのかもしれない。まあ、ロナウドがだめでも、アドリアーノが、フレッジがいるじゃないか？
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フレッジって何者なんだろう？ こないだのゴールシーンを見て不思議に思った。だって、あの見た目、なんとなくアメリカ映画なんかに出てくる冴えないサラリーマンみたいな風貌なのだもの。それが、セレソンの、それもフォワードだというのだから、人は見かけによらない、などと思ってしまった次第。うーん、すごい感じに出てきた選手（http://fifaworldcup.yahoo.com/06/jp/w/player/233952_FRED.html）なのだな。どうしてこんなにブラジルには人材がいるのだろうか？
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俺は、前回大会など見て、小柄のジュニーニョ・パウリスタがちょっと好きだった。今回も出るものと思っていたし、想定メンバーの名前にもあったのだが、出てきたのはジュニーニョ・ペルナンブカーノという選手だった（単にジュニーニョ・Pという表記を早合点しただけかもしれない）。これまた、見事なミドルの持ち主だった。三都主が悪いとは言わないが（今日は勝負に出てぜんぜん突破できていなかったが）、何かの間違いで彼らクラスが日本人になってくれないものか？
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ずいぶん話がそれたが、まあ、そういうわけで日本代表はひとまず終わってしまった。空港で水や生卵を投げ付けられたりするのだろうか？ ジーコは一度日本に帰ってくるんだろうか？ それとも、ペレの横の貴賓席にでも座って、ブラジルの進撃を応援するんだろうか？ 次の監督は誰になるんだろうか？ 彼は、日本代表にどんなサッカーをさせるのだろうか？ 何もかもわからないが、新しいものをとても楽しみに思う。そして、今はとても眠いか？
