ワールドカップ:決勝戦 イタリア×フランス

 見るには見たが、かなり夢うつつのふらふら観戦となってしまったのでした。しかし、見るには見たので、今後のためにも印象は簡単にメモっておこうっと。
 決勝戦。はっきりいって三位決定戦よりさらに夢うつつ。ヘッドホン耳に当てて、目ぇ閉じてラジオ状態。もしくは、「あらあら、お父さんったらテレビ見ながら寝ちゃって」ってスイッチきったら「見てる!」って突如スリープモード解除するオッサン状態というか。けれど、両得点シーンはきっちり見たんだけどね。ね、次に気がついたら、延長前半、気づいたら、PK戦
 というわけで、俺は稀代の名選手ジネディーヌ・ジダンの世紀の頭突きをリアルタイムで見逃したのだ。ただただ、一発レッドがあったということばかり知って、気になって気になって、そのあとのニュースで何度も何度も見ましたとも。しかし、前に何があってのことかわからないのが正直なところ。何があの、世にも珍しい相手の胸を狙ったきれいな頭突きとあいなったのか。おもわず熱血高校くにおくんを思い出してしまう。
 でも、これはきっと、今後サッカーの歴史に百年語りつがれることなんだろうな。ワールドカップの決勝、自らの現役引退の大舞台。そこであれだもの。決して狙っていたわけじゃないだろうが、あのトロフィーの横を歩いていくあの姿ときたら。
 となると、原因はなにかと思うが、今のところよくわからないらしい。ジダンがキレるのだからよほどのことだろうという声もあれば、案外キレるタイプという話もある。よほどのことという場合、人種差別的な発言だとかがあったとか、そういう可能性もあるとか。もしもそうなると、かなりシリアスでナーバスな問題になりかねないと思うが、果たして。
 と、ジダンの話ばかりになってしまった。が、やはりどうにも試合に夢中になれなかったし、最後もPK戦だったのがちょっとひっかかるのだ。ルールであらかじめ決まっている話とはいえ、PK戦ってのは嫌いだ。サッカーファンがどう考えているのかはわからないけれど、どうにも、あれで決着してしまうところが腑に落ちない。腑に落ちないし、あれによって、ロベルト・バッジョだとか、今回のトレゼゲだとかの名が残ってしまう。それも残酷に思える。いや、勝敗に残酷はつきものだけど、PKで、というのがどうも。個人でなく、それがチームの勝敗に、というのがどうも。「じゃあ代案を出せ」と言われても、何にも出てこない(延長をし続けても疲れて点は入らないだろうし、決勝戦なら「同時優勝」もあろうが、他はそうもいかないし)。となると、やはりあの残酷でどきどきの空気を楽しめるくらいにならなきゃ、サッカーのトーナメントなど見ておれんのだろう。まあ、ひいきのアルゼンチンがそれで負けたというのもいくらかあるが。
 あー、終わったか。大会全体の感想はまたいつかメモしよう。