時代を考えないで有馬記念を買うなんて馬鹿だ!

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 終わってみて「アメリカンでマンハッタンかよ」と思わせるのが有馬の真骨頂です。その脱力感を喜びに変えるため、あらかじめ脱力に備えるというのも、有馬記念に対する正しい態度なのではないでしょうか。
 そういうわけで、出馬表を穴が開くまで眺めましょう。……と、その前に、タイトルをきちんと見ておく必要があります。印刷物などの校正をするさいなどもありがちなことですが、重箱の隅をつつくように細かなところを見ておいて、肝心の大見出しのスペルが間違っていた、なんて事態は避けなければいけないからです。では、今回のレースはどうでしょう。

第51回有馬記念(GI)

 慶祝競走でもなんでもない、単なる有馬記念です。JRAの思惑としては「ディープインパクト号引退記念記念」などとつけたいところでしょうが、それはいくらなんでもありえないわけです。とはいえ、ここには大きなヒントがあります。「51」。この数字を見て、何を思い浮かべるでしょう。そう、シアトルマリナーズイチロー選手の背番号にほかなりません。
 イチロー選手といえば、春先のWBCで日本代表を率いた姿が思い起こされます。あのときは、日本が久しぶりに野球一色になりかけたような瞬間でした。結局、そのチームが日本プロスポーツ大賞を受賞しておりますし、その後も新庄剛志選手を中心とした日ハム旋風や、甲子園を沸かせたハンカチ王子、そして松坂大輔の渡米決定と、なかなか話題の多い年であったと思われます。しからば、それを軸に出馬表を見つめればいいのです。
 ……えーと、ダイワメジャー。……ほかになーんも思いつかない。ダイワメジャーは、青帽に青の勝負服で、ハンカチ王子っぽいけれど……。同枠のスイープトウショウ、スイープは大リーグなんかで「三タテ」とかの意味で使われるっけ。ほかに、イチ(1)、ロー(6)の組み合わせとか……。うーん、わからん。
 というわけで、まあ、トウショウナイトでいいや。それにしても今回の枠順、なにか意図的に並べたように見える。不利とされる外枠には人気薄が入って、最内は南半球帰り二頭、ちょうど良い真ん中当たりにディープをはじめとした有力馬。枠の有利不利から来る勝負のあやというのも面白いが、これはこれでいいか。しかし、東スポの魔球攻めがJCのとき指摘していたように、結局ディープは最後まで不利枠に振られなかったな、っと。