東京大賞典のための魂は残っているか?

goldhead2006-12-28

 人が考えごとのできない場所、そのひとつが競馬場だ。脳味噌も魂も吸い取ってしまう。すっかりからになるまで吸い尽くすフェラチオ、まさにそういう場所だ。
チャールズ・ブコウスキー『死をポケットに入れて』(id:goldhead:20050809#p1)

 競馬をある年で区切ることにどれだけ意味があるかわからないが、暦なしに我々は生きられない。金杯があって有馬がある。ならば、有馬のあとに東京大賞典があってもいいじゃないか。公営競馬は年度区切りだけれども。
 有馬記念は負けた。秋のシーズンからボロボロだった。いっこうに流れは変わらなかった。夏のころは悪くなかった。あの調子でいければよかった。G1、というものに惑わされてしまう。ものごとを冷静に見る目を失わせる。地方競馬はさらによくない。地方びいきが顔を出して、ろくなことがない。しかし、逆にバトルラインパーソナルラッシュを買ったときはどうだったか。結局はただの競馬下手だ。
http://www.nankankeiba.com/ksh/ksh2006122920180310.html
 アジュディミツオーが一番強くて、二番手に一番ふさわしいのがシーキングザダイヤだ。しかし、これで決着してもらっては面白くない。
 ジャパンカップダートで買ったブルーコンコルドは気になる一頭だ。前走は馬体の幅が一センチくらいしかない馬でも抜け出せない馬混みにはまって負けた。結局、陣営が言ったように、距離がもつのかもたないのか、さっぱりわからなかった。だからこそ、逆に距離不安でオッズがあがるなら買いたい。前走みたいなポカになりにくいぶん、大外八枠も歓迎じゃないのか。
 そして、同じ八枠のボンネビルレコード。むしろ、こちらの方が気になる。すっかり内田博幸の天下だが、的場文男こそが大井の帝王。最後にあっと言わせてもおかしくはない。アサティス産駒はときに大穴を開けるのだ。地方代表としてファストフレンドを斬りかけたドラールアラビアンのような差し脚は期待できないか。
 脚質は不利だ。未曾有の大雨のあとだ。ちょっと時計の早い馬場になる。そうなったら、アジュディミツオーに勝てるのか。三頭いれば競馬は作れる。ナイキアディライトシーチャリオット川島正行三頭出し。ナイキとミツオーが淀みなく、早すぎずのペースを作る。後ろの馬に出番は少ない。終わったあとの流れ込み三着。ありがちな地元馬の健闘。ボンネビルレコードにふさわしそうではあるが。
 と、このあたりに絞っていいものか。クーリンガーは大賞典三着経験馬だ。ハードクリスタルは馬主さん(id:goldhead:20061124#p1)の大賞典への思い入れで、調教師と横山典弘の希望である名古屋グランプリをパスしたというが、そういった思いが通じることはないのか。岩田康誠カフェオリンポスは怖くないか、それよりアジュディミツオーは休み明けで万全といえるのか……。
 さっぱり見えてこない。どうも、そういうことのようだ。そうでないことは、たまにしかない。こういう心持ちで、こういうレースを見に行って、当たったことはあるか。もうすっかり俺はスポイルされてしまったグズでしかない。馬券的には行かないのが賢明だ。それでも、寒さに備えてウィスキーのミニボトルは用意してしまったのだ。

追記:アテにならないのは承知だが、それなりに参考になるかとも思い前日オッズチェック。……うわ、ミツオー→ダイヤ→ボンネビルレコードが一人気かよ。ほとんど差が無くブルーコンコルドで十倍台前半。ミツオーがこの条件最高なの承知だが、休み明け&同一重賞三連霸という壁はあるはず。少なくともその二点に大きく乗るのは得策ではなさそう。ナイキあたりは人気落としすぎの感もあるが。鞍上は酒井忍、勝負服的にこっちがシーチャリだった方が。本当はどちらかに佐藤隆ジョッキーが乗ったんだろうな……。