不思議なこと

 われわれは日ごろ大なり小なり不思議なことについて思いを巡らせるけれど、思議を意識することはあまりなく、無意識については意識することが多いのに思議について欠いているところは不覚なのかもしれないが、覚について認識するところ少なく、覚は自在のものゆえに不覚に陥るとして、不思議について意識を向けることが思議そのものかもしれないというのも不意をつかれるところではある。