『華麗なる一族』第二回

goldhead2007-01-22

 じゃあキムタクと武田鉄也の掛け合いをホリ一人でこなせるのかどうかという話だ。第九話「高炉建造中止!? 専務の大暴走」。バカモン、それがニセ専務だ!
 わかりやすいっていいよね。部下と妹の関係とか、ベタベタで一瞬だもん。いいかわるいかわからないが、さっと行くべきところは行っちゃっていいんよ。やりすぎると笑点のような氷点(id:goldhead:20061127)になっちまうが。
 でも、将軍に時間をかけるのは大正解だ。まさか第二回にも出てきて、キムタクに話しかけられるとは思いもよらなかった。そして、ノーを意思表示して帰っていく将軍。笑うのをこらえて腰骨が痛くなった。で、きっと将軍にはキムタク似の先代の脳が移植されているに違いないと思った。
 言葉の射程ってのがあって、日本語は室内でぼそぼそ喋るのに向いた言葉だとか、ドイツ語は外で演説するのに向いているとかそういうの。それはきっと人それぞれにもあって、木村拓哉のそれは演説向きじゃあないな。あれほど様にならないのはない。近距離戦だと強いと思うし、アップにも耐えるんだけどな。でも、役者はどっちもやれなきゃな。
 そして昭和四十年代らしさも足りない。って、昭和四十年代に生きていたわけでもないけれど。一方で鈴木京香は意図してかなり昔っぽくしていると、仲村トオルとの会話で感じた。あの早口。ちょっと昔の映画風。そういや、最近なにかのハリウッド映画、ノワールもの(『ブラック・ダリア』か?)で、俳優が「意図的に早口にして当時の映画らしさを出した」とか言ってて、そういうのは西と東で同じことだろうか。
 北大路欣也はうらやましいな。北大路万歳だ。来週は寝取られ嫉妬を指摘されて激怒。最高。あと、廊下の影からすっと現れたりする山本耕史はちょっとだけ“鬼の副長”に見えた。対SMAPポジションとしてか。『新選組!』はまだまだ引きずりそうだな。「俺は万俵家を京で一番の財閥にする。大将はあンただ、兄さん」……第十三話「万俵組誕生」。
 というわけで、第二回も満喫。なんというか、登場人物のおおよそが顔がわかるってのはいいな、やっぱり。有名ならいい役者ってわけじゃあないだろうけど、何かしらいいから名前も知れている。惜しみなくそういう人材を集めると、けっこうドラマってのは引き締まるもんなんだな。街並みとかエキストラの数を誇示するのはちょっと面白くなってしまう(笑えるという意味で)けれど、人の方はバンバンやってくれ。あと、将軍と新幹線は何度誇示してもいいぞ。いいんだぞ。