さよならトリニトロン

トリニトロン」テレビの歴史に幕=ブラウン管、今月末で生産終了−ソニー

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080303-00000005-jij-bus_all

 今、俺のしょぼいワンルームに鎮座しているのは14型のWegaだ。そりゃあもちろん古くてちっさいブラウン管だけれども、画質にそんな不満も抱いたことはないし、引っ越す前に買ったものだったからもう何年になるか、いたって元気だ。
 しかししかし、ソニートリニトロンといえば、やはり実家にあった一台を思い出す。父が「これからはパソコンの時代だ」と初代MSXを買ったさい、モニタとして買った14型だ。結局、父三日坊主でMSXや周辺機器のカセットテープに記録する何かはどこかにしまわれるわけだが、モニタとして買ったそのテレビは、我らがファミコン用として払い下げられたのである。たしか、何とか端子などついていて、PCエンジンなんかは本当にきれいに映ったように思う。そして、ほぼゲーム専用機として使われること幾星霜、結局PS2時代まで生きて、ある日死んだ。最後まで画面はきれいだった。あれは本当によく働いたと思う。
 と、いうわけで、俺はどうも「ソニータイマー」などと半ば本気で言ってるような意見を見ると、少し鼻白んでしまうのである……という一方で、母のVAIOの壊れるタイミングが……というのもあって、ソニーファンとまでは言えないのだけれど。しかしまあ、ともかくトリニトロンは優れていたのだろう。その優れていたトリニトロンによって、時代の趨勢にうまく適応できず、遅れをとった。まだ鎌倉にいたころだから5、6年前だろうか、ソニーが「発展途上国にはまだまだブラウン管」という方針を述べていたのを思い出す(なぜ覚えているかといえば、「お、このテレビのことじゃん。頑張れブラウン管」と思ったから)。まあ、何度も繰り返されてきた歴史のひとつかもしれない。
 しかしまあ、俺のブラウン管壊れたら、次どうすればいいんだろうな。はっきりいって、小型であれ新しいテレビが買える目途はたたんのだ。ひょっとしたら、これからはラジオの時代かも知れない、などと、民放ラジオの日に言ってみたりしてもいいが……。いや、俺はもう一つ俺はテレビを持っていた。すばらしいワンセグ、これで我慢するか?