チベット4

 自民党は商店街のはずれのビルの二階で町おこしの会議をしてる店屋の二代目みたいなあか抜け無さがあるし、民主党はひ弱で苦労を知らないインテリお坊ちゃんお嬢ちゃんという甘ったるい感じだし、公明党は論外だし、社民党は又市君と一緒にお遊びしたのを見つけられて福島瑞穂に「エッチなのはいけないと思います」とかなんとか叱られるのも面白そうだがさすがにそこまでマニアックではないし……。そこで、日本共産党。高度な消去法から導き出された結論。
 というわけで、俺は少し日本共産党が少なからず好きなのである。今どき時代錯誤かもしれない共産党を名乗る一途さ。問題があれば敵が○○や××……と、思わず伏せ字にしてしまうような相手にも噛みつく狂犬っぷり。骨があって、硬派な連中だと思うのである。甘くないのである。それにだいたい、右だの左だのへの興味はブリンカーで防いで、馬車馬のごとく日銭を稼がなきゃいかん貧乏人はアカに走って当たり前なのである。
 いや、はっきりいって、資本論も読まずにアカもアオもわかりゃあしません。上に書いたイメージです。俺に政治思想なんてないのです。ただ、日記を振り返っても情緒的に右翼的であるところは否めない。ただ、頭の方が無い知恵を絞ると、おおかたリベラルという方向に行き着くところがある。さらには、極左だの極右だの又吉イエスだのに心惹かれるところがあって(実は日本共産党がこの箱に入ってる可能性は否めない)、結局のところ腑抜けの空っぽ野郎なのである。ノンポリシーのノンセクト、おまけにノーハートでノーブレインでノーマネーだからチャーチルもなんと声を掛けていいかわからない。

「死者は13人」チベット自治区主席が発表

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-03-18/2008031807_03_0.html

 それはともかく、なぜか関心を持ってしまったチベタン問題。日本共産党はどんなリアクションしてるのかネットを見てみて出てきたのがこれ。正直、失望した。正真正銘、なんの誇張でもなく「中国側プロパガンダの垂れ流し」。一般的なマスコミがそう揶揄されるようなレベルじゃないでしょ、これ。機関紙の機関紙といったところじゃないか。もちろん、昨日の段階で組織的な第三者が現地入りしたわけではないし、証拠が完全に出そろったわけではない。しかし、そうだからこそ、両論併記的なことすべきでしょう。やーっぱ、共産党共産党か。一部が全部じゃあないけれど、やっぱりこういうところを見せられると引くわ。そこまでべったりだったの? しかし、なんとなく日本と中国の共産党は仲が悪いと思っていたが勘違いだったか?
wikipedia:日中共産党の関係
 過去の話だったか(つーか、すごい項目あるんね)。しっかし、経済発展に革命精神を売り渡して資本の走狗となった中共と、世界情勢から過去の化石となった党が仲直りとは皮肉なもんやで。……仲違いしていた兄弟、ある日フェラーリで乗り付ける弟、服はアルマーニ、腕にはロレックス、「あれ、兄貴まだ牛乳配達しながらガリ版なんて刷ってるのかい?」みたいな。それでいいのか? それじゃあいかんのだ。そこで兄貴はなぁ、牛乳瓶でつくったモロトフカクテルを投げつけて、フェラーリを焼かなければいかんのだ。わかるか? 俺にはまったくわからん。
★☆☆☆☆
 俺は最近、俺はソ連みたいなところに生まれればよかったんじゃねえかと思うことがある。ソ連みたいな灰色の凍ったところに春は来ないし、お上やまわりに対してなんら差し出がましいこともせず、凍った道を行き、働き、凍った道を帰って、寝る。飯くらいは食える。軍手やねじ、粗末なパンのことを考えていれば、一千年だって飽きることはない。内心の自由は死なない。
 ……都合のいい無い物ねだりというか、ある物いらずというか、刑務所への憧憬とかといっしょで、何かからの逃走に過ぎないってことは、お前に言われんでもわかっとる。逃げ場が逃げ場にならんということもわかっとる。
★☆☆☆☆
 要するに俺はいかにも負けている人間なのだ。この弱さの問題であって、政治や国家に考えはいたらない。

 この敗北の話なのだ。敗北の代弁者を愛する。敗北者が政治をやればいいとすら思っていた。

  • 「いいからおまえ政治やれよ、やりなおせよ」id:goldhead:20071010#p3

 ……だけどこいつ、引退表明してんのに、そのあとにパー券集金やっててがっくりきた。

 まあ、政治をやってる段階で、そういう奴じゃないのだ。だいたい、そういうものだ。非モテと称する人達が何か集まってやってるの見ると、もうそうやってポジティブに集まってる時点でモテの側みたいに見えるものだ。やっぱり人間三人以上集まった段階で駄目だな。敗者は連帯したらアウトだ。せいぜい何かをハブとして、顔も名前も知らないぼんやりとしたリスナー、読者、ファン同士くらいなのが限界だ。だから、人類歴史において、我々が勝ったことなどないのだ。誰だ、我々って?

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