ストリートビューはビューだよビュー。いいのか、これという具合だぜ。俺の席の後ろの窓が開いてるのまで確認できるぜ。ということは、その中に俺がいるんだぜ、いつかの金曜日の俺がいるんだぜ。なんで金曜日って特定できるかは内緒だぜ。ああ、あのときどきのあの場所この場所。今はもう変わってしまったあの場所この場所。いずれこの中のデータも更新されるんだろうけど……アーカイブして十年後、二十年後も見返せるようにしてGoogleさん!
ああ、しかし、あれだ、もう俺の記憶以外と切れてしまった場所などは、こういうところに晒してしまってもなんの問題もないか。
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わが半生の地。諏訪ヶ谷の交差点から坂を登ってモノレールの片瀬山駅を右手に。ここの車の出てきてる、白っぽい道を進んで右の階段を降りるか、まっすぐ進んで斜め左の道に入っていくと、俺の実家があったんだぜ。
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わが幼稚園。この目隠しの木に毛虫がたくさんいたんだぜ。
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わが……、もしも俺が将来“ともだち”みたいになって、俺ランドを作るとなったら、この建物を完全再現しなければいけないスポット。まだあったんだなあ。
……と、これはあれだな、軽く『20世紀少年』のヴァーチャル・アトラクションだぜ。いや、俺の目が過去を見るために、後ろの方についているせいなんだけれども、これはもう、やっぱり「街並みを記録」という方向でしっかりやってほしいと思うんだぜ。Googleカーだけじゃ足りないぜ。ヘルメットに全方位カメラ取り付けたGoogleバイシクルや、徒歩で路地という路地を網羅するGoogleマンが徘徊するぜ。なんだったら、ゼンリンの全戸確認部隊にとりつけたらいいんじゃねえの? プライバシー、何それだぜ。いや、でも、やっぱりラブホまわりくらいは恋人たちに配慮してやりなよ! それ紹介した俺が言うのもなんだけど!
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